2015 Fiscal Year Research-status Report
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25780189
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Research Institution | Kobe City University of Foreign Studies |
Principal Investigator |
森谷 文利 神戸市外国語大学, 外国語学部, 准教授 (10509607)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | インセンティブシステム / 権限委譲 / コミュニケーションシステム |
Outline of Annual Research Achievements |
研究目的は,コミュニケーションシステム,インセンティブシステムと権限委譲の頭語理論を構築することである.平成26年度の研究結果を論文としてまとめるとともに,平成27年度の課題は,コミュニケーションシステムと権限委譲の関係を分析することである.具体的には, ①現場情報の分散化がインセンティブシステムに与える影響 ②コミュニケーションシステムと権限委譲,インセンティブシステムの関係 の二つである. ①については,"Asymmetric information allocation to avoid coordination failure"(山下拓朗氏との共著)HIAS discussion papers, HIAS-E-18,pp. 1-31, 2015として論文にまとめ,投稿中である.また,同研究はEast Asian Game Theory Conference 2015, (2015 年8月25日) で報告した.②については,権限配分とコミュニケーションシステムの相互作用がcountervailing incentivesを発生させることが確認できた.それがもたらす影響は現在分析中である. また,(組織とは文脈が異なるものの)モデル上は関係しているコミュニケーションシステムの分析結果を,Summer workshop on Economic Theory, Contract Theory Workshop, Economics Workshopの各研究会で報告している.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
概要で示した通り,本年の課題は以下の通りであった. ①現場情報の分散化がインセンティブシステムに与える影響 ②コミュニケーションシステムと権限委譲の関係 項目①についてはディスカッションペーパーにまとめ,投稿まで進めることができた.項目②については,コミュニケーションシステムと権限委譲,インセンティブシステムが内在する場合効果が複雑で不明瞭であったが,その原因が(権限委譲のモデルではない)既存研究の中で議論される"countervailing incentives"であることが特定できた.
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Strategy for Future Research Activity |
平成27年度の研究成果に基づき,以下の3つの点について進めていきたい. ①レフリーレポートの結果に基づいて改定すること ②"countervailing incentives"を特定できたので,最適なインセンティブシステムや分析結果を論文にまとめ,報告すること ③研究全体をまとめること
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Causes of Carryover |
(1)国際学会の開催地が国内であったこと(2)論文化の作業が遅れたことから報告を次年度に繰り越すことになったことから,昨年度の使用経費は当初の計画より小さくなっている.なお,研究自体は進捗しており,(2)は研究計画全体からすると影響は大きくないことを付け加えておく.
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
国際学会報告及び論文投稿に必要な費用(ネイティブチェック費用・投稿費用・学会渡航費)の執行として使用する予定である.
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Research Products
(2 results)