2013 Fiscal Year Research-status Report
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25780213
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Research Category |
Grant-in-Aid for Young Scientists (B)
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Research Institution | Ritsumeikan University |
Principal Investigator |
劉 念麟 立命館大学, 総合科学技術研究機構, 研究員 (90610923)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2016-03-31
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Keywords | 国際情報交換 |
Research Abstract |
主成分分析を金利データに対して適用するということは金融工学の実務では一般的に広く行われています。申請者はフォワード金利の統計分析を通じて、金利の要因分析は通常信じられているように単純ではないということを認識するに至りました。そこで、主成分分析の代わりにMalliavin-Mancinoが提案したFourier Series Methodを用いてデータ解析を行い、主成分分析とほぼ類似の結果が得られることを示しました。一方、Fourier Series Method の近似統計量の選び方により、推測されたボラティリティマトリックスが場合によって正定値にならないという新しい問題点が出てきました。その問題については、有限Fourier変換(有限群上のFourier解析)の理論を用いた有限次元版の統計量を構成するということを克服方法として取り組んできましたが、本年度はこれの拡張に成功しました。 Mancino教授たちとのMalliavin-Mancino Fourier Series Methodの有限次元版の研究は、申請者の研究のメインテーマである金利の期間構造とは相対的に独立したものです。高頻度解析手法の多くは、異時点間の共分散をはじめから考慮しないものですが、Malliavin-Mancino Fourier Series MethodはそのすべてをFourier展開というかたちで取り込みます。その結果非常に高感度にデータを解析することが出来ます。しかし、Malliavin-Mancino Fourier Series Methodには、計算負荷が極めて高いという問題がありました。そのせいであまり実際には使われていないと思います。今回の申請者の研究ではこの計算負荷を劇的に減らすことができることになりました。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
2014年4月に出産したためです。
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Strategy for Future Research Activity |
子育てをしながら、共同研究者とSkype等で議論することを継続し、またできる限り出張をして直接議論をして研究を進めていきたいです。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
次年度の海外出張のため、保留しました。 2014年12月にシドニーで開催される学会と2015年3月にメルボルンで開催するシンポジウムに参加する予定です。
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