2016 Fiscal Year Annual Research Report
A study of branding and production organization in sake brewing industry
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25780217
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| Research Institution | University of Hyogo |
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Principal Investigator |
大島 朋剛 兵庫県立大学, 経済学部, 准教授 (20619192)
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| Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2017-03-31
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| Keywords | 醸造用原料 / 品種改良 / 地主制 / 農村 |
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| Outline of Annual Research Achievements |
本研究の課題の1つであった、戦前期に行われていた日本酒造りではいかなる酒造米が用いられていたのかという問題を調査すべく、酒造米取引の実態に関する史料調査とヒアリングを兵庫県の大手酒造メーカーや兵庫県立中央農業技術センター、山形県や秋田県の酒造メーカー等に於いて実施した。
まず、兵庫県の大手酒造メーカーに残された酒米取引に関する記録は江戸時代後期のものから残されており、すべての分析は終えられなかったが、それらは取引先の変遷、取引される酒造米の種類の変化を追えるものであった。一例を挙げれば、酒造米には朝鮮米が扱われていたことも判明したが、必ずしもそれらは品質の低いものとして扱われているわけではないようであった。大量の原材料を使用した酒造りを行っていた大手メーカーにすれば、一定品質以上の良質な原材料を集められさえすれば最後はブレンドによる強みを発揮できるのであり、そうした事情が朝鮮米取引として現れていた可能性も示唆される。
また東北地方の酒造メーカーにおける調査では、品質を重要視し県外にも販路を拡張しようとする酒造家で、原材料の酒米も従来の小作米ではなく、「亀の尾」のようなブランド米の使用に転換し始めるケースが多くあったことが明らかとなった。これは前年度に調査を行った高等教育を受けた酒造家子弟や各府県の技師らによる酒造りの技術向上の動きと連動するものでもあった。また、広島県の酒類総合研究所にて実施した資料調査から、東北地方のそうした動きが全国の淸酒品評会における成績向上にも結びついていた点も実証された。
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