2017 Fiscal Year Annual Research Report
Trade Relations between the North American colonies and the West Indies in the Atlantic World
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25780219
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Research Institution | Keio University |
Principal Investigator |
柳生 智子 慶應義塾大学, 経済学部(日吉), 准教授 (40306866)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2018-03-31
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Keywords | 環大西洋 / 奴隷貿易 / 西インド諸島 / アメリカ植民地 |
Outline of Annual Research Achievements |
本科研は当初の予定の3年間を超えて、計5年間の研究期間となった。まず、平成26年に産休を取得したため、平成27年度分は産休による1年の延長願いを出して受理された。さらに、復職後の研究計画を当初の予定通り進めることが難しくなり、再度最終年度に延長を願い出た。 当初の予定では、大西洋奴隷貿易、さらに北米植民地と西インド諸島の諸作物の貿易関係について分析するため、毎年のようにアメリカに現地資料収集を行い、さらにはイギリスでの資料収集も計画していた。また、Social Science History Associationなど国際学会での報告・出席、海外研究者との交流と共同研究も本格的に進める予定であったが、産休による中断などもあり、海外での研究活動にかなり制限が加わった。資料収集および研究交流は平成28年度夏にアメリカのコーネル大学で実現し、その前年に東京大学に本科研との共催で講演に招いたコーネル大学のエドワード・バプティスト教授と逃亡奴隷の研究や奴隷制とアメリカ資本主義発展の研究グループとの交流が始まった。 海外での研究成果報告の機会は実現しなかったが、平成27年には京都開催の国際経済史会議でパネル報告をし、今年度平成30年にもボストンで開催される世界経済史会議において今回はオーガナイザーとして日米両研究者の構成によるパネルを組織し、アメリカ南部とグローバリゼーションについて19世紀初頭から現代まで報告する予定である。 また、大阪大学の共同研究者と執筆中の欧米経済史の概説書については打ち合わせが進み、平成30年度内には出版になる予定である。平成29年度中の業績はないが、本科研による成果は平成30年度以降、刊行物や学会報告でまとめる予定である。
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