2014 Fiscal Year Research-status Report
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25780221
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| Research Institution | Seijo University |
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Principal Investigator |
平野 創 成城大学, 経済学部, 准教授 (30508601)
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| Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2017-03-31
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| Keywords | 経営史 / 産業史 / 石油化学工業 / 化学産業 / 産業政策 |
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| Outline of Annual Research Achievements |
本研究の目的は、日本における石油化学工業の歴史的展開を明らかにすることである。それを通じて新興国の台頭、円高、震災などにより苦境に陥りつつある日本の製造業に関して、その再生の道筋に関するなんらかの含意を得ることを副次的な目標としている。日本の化学産業は、石油危機により成長産業から構造不況業種に転落したものの、現在では国内で最大の付加価値生産額を生み出す産業となっている。過去に大きな危機に直面したにも関らず、脱成熟に成功し再び成長を遂げた日本の化学産業の歴史的展開を精査することにより、帰納法的に日本の製造業再生への道筋を発見していくことが可能であると考えている。
これまでの進捗時状況は、おおむね順調に進行している。特に今年度は、最終的な目標である『石油化学工業史』執筆への準備が進捗し、計画通り来年度より本格的な執筆に着手できる状況となった。コンビナートに関する調査では、石油化学工業のみならず、上流（原料）部門である石油精製業の調査も新たに行った。また、前年度にはやや進捗が遅れていた事業規模が中程度である高収益企業に関する調査も、ヒアリングを行うなど今年度は進捗が見られた。こうした高収益企業の動向に関しては、成城大学経済研究所ミニ・シンポジウムにおいて、研究成果を報告した。脱成熟の成功要因の一つと考えられる、化学工業の環境問題への取組・貢献については、海外の学会（European Business History Association Annual Congress 2014）において報告するとともに、共著論文として発表した。
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| Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
当初の計画と比較して、業績が伸び悩んだ企業に関する調査及び公害問題とその対応に関する調査に若干の遅れが見受けられるものの、『石油化学工業史』の中心部分であるエチレンセンター（石油化学上流部門）および誘導品企業（同川下部門）の歴史に関する調査は十分に進捗した。特に、計画通りに来年度より本格的な執筆に着手できる状況に至ったのは、今年度の大きな成果であった。また、隣接事業領域である石油精製業に関する調査を新たに加えたのも進捗である。以上の点から本研究は順調に推移していると考えられる。
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| Strategy for Future Research Activity |
本研究課題の目的である『石油化学工業史』の執筆に着手し、完成を目指す。同時に、今年度までと同様に現地調査、資料収集、ヒアリングを進行させる。調査に関しては、各地の工場、事業所の現地調査をさらに進めていきたい。同時に各地の図書館等で資料収集も進める。また、執筆の進行とともに必要な追加調査を行っていく。研究成果の公表に関しては、『石油化学工業史』以外にも学会誌・学内誌等を通じて行っていきたい。8月にはWorld Economic History Congressにて報告を行うことが決定している。
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| Causes of Carryover |
海外にて刊行する論文の執筆を次年度に行うことにしたため。
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| Expenditure Plan for Carryover Budget |
海外にて刊行する論文に必要とされる諸経費（英語校正料など）として使用する予定である。
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Research Products
(6 results)
