2013 Fiscal Year Research-status Report
組織間関係の視点から検証するオープン・イノベーションの研究
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25780240
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Research Category |
Grant-in-Aid for Young Scientists (B)
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Research Institution | Bunri University of Hospitality |
Principal Investigator |
水野 由香里 西武文理大学, サービス経営学部, 准教授 (80453463)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2015-03-31
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Keywords | イノベーション / collective strategy / 資源動員の正当化 / 国際情報交換 / 中小企業間関係 |
Research Abstract |
1.研究の目的 本研究の目的は、1)組織間関係の視点から(総花的議論に留まっている)オープン・イノベーションの理論的体系を深化させ、2)オープン・イノベーションの実証研究によって企業の戦略としてのオープン・イノベーションの成功・失敗要因を導き出し、3)オープン・イノベーションを進める企業間をつなぐリンケージ企業が果たす役割や理論的解釈を行うことにある。 2.平成25年度の研究実績 平成25年度は、大きく2つの研究を実施した。一つ目は、上記研究目的3つを達成することを念頭においた「グローバル・オープン・イノベーション・フォーラム」への参加と情報収集である。同フォーラムは、非公開であるものの、オープン・イノベーションを実施している多くの実務家が参加している。二つ目は、よりミクロの視点で、組織間関係のイノベーションについての研究を深めた。具体的には、利益相反の可能性を内在的に抱える協同体がイノベーションの機会を創出するcollective strategyを成立する要件について明らかにした。その研究成果は『日本経営学会誌』第32号(82-93)やAnnals of Business Administrative Science No.13(153-168) に掲載された。また、Asia Pacific Innovation Conferenceでのポスターセッションでの報告やAcademy of Managementへの参加を通じて、複数の企業間が関係するイノベーションについてのアドバイスをいただいた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
今年度は、研究テーマをかなり絞って取り組んできた。その結果、多くの研究成果を出すことができた。また、海外でのConferenceでも報告し、海外の研究者からのアドバイスをもらった。さらに、この研究を海外Journalに掲載しないかというオファーも届いている。
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Strategy for Future Research Activity |
本年度も、調査研究を継続していく。研究成果に関しては、中央経済社から出版の内諾を得ているため、この執筆にも取り組んでいく。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
当初予定していた調査地域への出張回数が少なかったこと、海外への旅費については格安チケットを手配したこと、英文校閲費用を個人研究から捻出したこと、などにより、次年度使用額が生じた。 最終年度の研究成果を達成するために使用する。また、次年度参加を予定しているAsia Pacific Innovation Conferenceはオーストラリアのシドニーで開催されるため、昨年度よりも旅費を多く計上する必要がある。
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