2016 Fiscal Year Annual Research Report
Theoretical and Empirical Study of Behavior-Based Price discrimination
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25780270
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Research Institution | Keio University |
Principal Investigator |
鄭 潤チョル 慶應義塾大学, 商学部(三田), 准教授 (10439218)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | 価格差別戦略 / 購買履歴 / 新規顧客割引 / 既存顧客割引 / スイッチングコスト |
Outline of Annual Research Achievements |
2016年度には今まで構築してきたモデルをより高度化し、消費者行動の特徴を考慮した分析を行った。消費者には今までの消費経験に飽きて新しい商品を求めようとする欲求(Variety seeking)と今までの消費に安心して続けて同一の商品を購買しようとする惰性的な欲求(Inertial)が混在していることに着目した。各々の消費者行動はマーケティングや経済学の様々な論文によってモデル化されてきたが、本研究では両者を同じフレームワークで分析することを試みた。すなわち、既存のスイッチング・コストの概念を援用し、さらにステイング・コストという概念を新しく構築し、それを変数化した。そして、モデルにおいては消費者の特性によってそのコストの分布が変わると仮定し、分析を行った。その結果、市場にVariety seekingな消費者が多い場合には新規顧客割引が実施され、Inertialな消費者が多い場合には既存顧客割引が実施される均衡が得られた。この結果は少し当たり前のように思われるが、消費者の特性を変数化し、その分布によって均衡価格の水準が影響されることを発見したのは斬新な成果であると言える。
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