2014 Fiscal Year Annual Research Report
消費者の情報探索活動量と購買後満足度に関する包括的研究
Project/Area Number |
25780275
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Research Institution | Chiba University of Commerce |
Principal Investigator |
外川 拓 千葉商科大学, 商経学部, 講師 (10636848)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2015-03-31
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Keywords | 消費者の購買意思決定プロセス / 情報探索活動量 / 購買後満足度 / 解釈レベル理論 / 製品知識量 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究課題は、平成25年度~平成26年度の2箇年に渡り実施された。研究目的は、購買意思決定プロセスにおいて情報探索活動量が俄かに増加した場合、消費者の購買後満足度にどのような影響が生じるかについて解明を図ることである。 1年目(平成25年度)は、本研究課題の中心的なテーマである「情報探索活動量」について、研究の潮流や課題を把握するため、先行研究を包括的かつ系統的にレビューした。その結果、以下の3点が明らかになった。1)1970年代以降、情報探索活動量の規定要因や成果変数に注目した研究が多く行われてきたこと、2)単一時点での情報探索活動量に注目した研究は行われてきたが、情報探索活動量の継時的な変化を考慮した研究は行われていないこと、3)消費者の心理的個人特性について考慮した研究が少ないことである。 2年目(平成26年度)は、本研究課題の目的である探索活動変化量(どれくらい「俄かな情報探索」を行ったか)が購買後の消費者満足にどのような影響を及ぼすかについて、近年関心が高まっている解釈レベル理論に基づき検討を行った。アウターの購入を検討している消費者を対象とし、2時点にわたる調査を行った結果、1)探索活動変化量が多いほど消費者は情報過負荷状態に陥っていること、2)探索活動変化量が購買後満足に及ぼす影響は、消費者の解釈レベルによって異なることが明らかになった。具体的には、解釈レベルが低次(高次)の消費者は、探索活動変化量が多い時、少ない時に比べ自身の選択や製品に対して高い(低い)満足度を示した。これらの成果は既に論文としてまとめ、発表した。 また、情報探索活動量の変化と購買後満足度の関係について、消費者の製品知識量を考慮した分析も行っており、いくつかの知見が得られている。これらの知見についても、研究期間終了後1年以内をめどに研究成果を論文としてまとめ、発表する予定である。
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Research Products
(7 results)