2017 Fiscal Year Annual Research Report
Fair Value Group Accounting
Project/Area Number |
25780281
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Research Institution | Tokyo Keizai University |
Principal Investigator |
神納 樹史 東京経済大学, 経営学部, 准教授 (70364685)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2018-03-31
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Keywords | のれん / 非支配持分 / 連結範囲 |
Outline of Annual Research Achievements |
企業集団における公正価値の研究の最終年度において、現在の状況を把握するために、現在の企業に影響を与えている国際会計基準を中心に取り上げた。 国際会計基準については、任意適用するか、強制適用するか、導入するか、と各国において様々な対応がとられている。 まず、国際会計基準の影響をわが国と同じように影響を受けているシンガポールの会計制度の動向を把握した。特に、現在の連結会計は、非支配株主持分の認識・測定が重視されているので、非支配持分を中心に検討した。その結果、会計制度上は、国際会計基準とほぼ同じでありながら、理論的には反対意見が出されていたことが明らかとなった。この根底には、国際会計基準は証券市場を重視し、シンガポールは会社法の影響を受けていたからだと考えられる。 この成果は、『東京経大学会誌ー経営学ー』に「シンガポール連結会計における非支配持分の処理―NG所説を拠り所として―」として公表した。 また、既述のように、連結会計においては、国際会計基準の影響は強い。そこで、国際会計基準の考え方を把握するために、その変遷をたどってみた。その際、様々な論点があるが、大きな変更点であり、現在に多大な影響を与えているのれんの処理を中心に、連結範囲と関係させながら検討を行った。その結果、連結範囲の変更とともに、のれんの処理が変わってきたものの、直近では変わっていない。そこで、潜在的議決権を取り上げ、潜在的議決権を反映するようなのれんの処理を報告した。その成果は、グローバル会計学会での学会報告「連結会計に関する国際会計基準の変遷―のれんの処理を中心として-」である。
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Research Products
(2 results)