2015 Fiscal Year Research-status Report
日本におけるライフサイクル・コスティングの実態調査
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25780289
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Research Institution | Sakushin Gakuin University |
Principal Investigator |
中島 洋行 作新学院大学, 経営学部, 教授 (00409484)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | ライフサイクル・コスティング / ライフサイクル・コスト / 日本 / 地方自治体 |
Outline of Annual Research Achievements |
平成27年度は、二つの課題について研究を進めた。まず、日本の会計学の研究分野においてライフサイクル・コスティングはどのような経緯から研究が始められ、先行研究が後世の研究にどのような影響を与えているかを明らかにするための研究である。具体的には、後世の研究成果において、より多く引用されている先行研究はどの研究成果であるかについて調査し、より多く引用されている研究成果がライフサイクル・コスティングに関する研究の進展にどのように貢献しているかについて考察した。この研究の成果は『作大論集』第6号に論文として発表した。 続いて、日本におけるライフサイクル・コスティングの取り組み状況やそこで直面している課題を明らかにするために、2回のアンケート調査(質問票の郵送)を実施した。1回目の調査は平成28年1月から2月にかけて、東京証券取引所一部上場企業の中から、ライフサイクル・コスティングを実施している可能性がある業種を絞込み、1,004社に質問票を郵送し、49件の有効回答を得た(回収率4.9%)。2回目の調査は平成28年2月末から3月にかけて、平成22年度国勢調査の人口数に基づき、人口の多い順に全国の1,000自治体に質問票を郵送し、544件の有効回答を得た(回収率54.4%)。これら2回のアンケート調査から得られた結果は、平成28年度に学会報告を行ったうえで、論文として発表する予定である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
当初の研究計画では、企業と自治体を対象とした合計2回のアンケート調査を平成27年度の上半期中に終了させて、下半期はインタビュー調査に充てる予定であったが、平成27年度も前年度までに引き続き、大学内の校務が忙しかったため、アンケート調査の実施が半年ほど遅れてしまった。
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Strategy for Future Research Activity |
平成28年度は、2回実施したアンケート調査結果の結果を分析し、その成果を学会において発表することに加えて、アンケート調査にご協力いただいた自治体の中から、インタビュー調査をお引き受けいただけるとご回答いただいた自治体が22あったことから、平成28年度はこれらの自治体を訪問し、インタビュー調査を行うことを予定している。
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Causes of Carryover |
当初の計画では、平成27年度からインタビュー調査を行う予定であったが、アンケート調査の実施が遅れたことから、インタビュー調査で使用する予定の旅費が次年度使用額として残っている。また、アンケート調査の実施が遅れたことに伴い、アンケート調査実施後の作業にも遅れが発生していることから、「人件費」と「その他」の部分においても次年度使用額が生じた。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
平成28年度に全国の22自治体にインタビュー調査を行うことからそのための旅費に次年度使用額を充てる。また、アンケート結果の分析やインタビュー調査の実施後に必要となる各種作業の実施においても「人件費」や「その他」の部分の次年度使用額を充てる予定である。
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Research Products
(2 results)