2016 Fiscal Year Annual Research Report
Population Issues of China: Influence on international population migration by one-child policy
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25780306
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Research Institution | Tokyo University of Agriculture and Technology |
Principal Investigator |
聶 海松 東京農工大学, (連合)農学研究科(研究院), 助教 (10626716)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | 華僑 / 華人 / 国際人口移動 / 中国 / ロシア |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究では、中国の経済発展および人口抑制とグローバルな人口移動の関係について、2015年までの一人っ子政策に焦点を当てた実証調査を行い、日本に代表される少子高齢化が進んだ周辺各国に対する長期的な影響を予測した。 ロシアの人口減少はとりわけ極東沿海地域で極めて深刻である。その理由として、1991年にソビエト崩壊後、極東地域の政治的役割が消滅したことが挙げられる。例えば市全体が軍の拠点であったウラジオストックも、いまでは観光化されてしまった。また、賃金の割増が1989年からなくなったために、物価高や治安悪化で寒冷な極東であえて働く魅力がなくなり、モスクワ周辺やふるさとのより生活しやすい地域に帰郷したため、人口減少が著しい。 さらには、ロシア全体にもいえることだが、人工妊娠中絶や離婚率は世界一の高さまで上昇しており、出生率低下につながり、急速な人口減で危機にある。プーチン政権になって以降、子だくさんの若夫婦への住宅ローン免除など、人口増強政策に手をうっているが効果は容易でない。 こうした中国との国境付近の人口減少化の続く沿海州を中心に、商売上手の中国人が急増している。本年度において、本研究課題の「中国の人口問題:一人っ子政策による国際人口移動への影響」について中国遼寧省瀋陽市にて研究交流し、中国の経済学者、人口学者、社会学者の方々と大いに議論し、情報・資料収集ができ多くの知見を得られた。さらに、中ソ間の国際人口移動の実態と移動者(華僑・華人)へのインタビュー調査を実施した。
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Research Products
(7 results)