2016 Fiscal Year Annual Research Report
The development of outcome indicators for community-based practice
Project/Area Number |
25780353
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Research Institution | Iwate Prefectural University |
Principal Investigator |
佐藤 哲郎 岩手県立大学, 社会福祉学部, 准教授 (50510799)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | アウトカム評価 / 地域福祉活動 / プログラム評価 |
Outline of Annual Research Achievements |
1.目的 地域(主として中学校区)での地域福祉活動による成果(アウトカム)評価項目の提示を目的とした。 2.方法 ロッシらにより示された、プログラム評価の5階層に基づき、特にセオリー評価、プロセス評価、アウトカム評価と段階的な評価実践を意識しながら、アウトカム評価項目の抽出を試みた。方法としては長野県A市B地区を対象フィールドに、住民、専門職、行政等の参加によるワークショップを3回にわたり実施した。第1回および2回目において、地域の社会資源および活動を抽出し、セオリー評価段階で活用されるロジック・モデルを作成した。そして第3回目のワークショップで、ロジックモデルによる社会資源および活動を実施することにより、地域がどのように変化するか、すなわち地域福祉活動の実践の成果としてのアウトカムに関する要素を抽出した。そこで抽出された61項目に対して、ある程度どの地域においてもアウトカム評価に活用できるよう、汎用性の高い項目を中心に筆者により分類されたデータを再構築した。 3.結果 5つの大区分およびそれに対応する9つの中区分で構成される【暫定版】地域福祉活動の成果(アウトカム)評価項目として提示した。内容は、第1に「場」をつくる(①集いの場、②話し合いの場、③支えあいの場)、第2に学習する(福祉・生活・人権に関連する学習)、第3に気づく(地域・住民の変化に気づく)、第4に、つなぐ(①活動のコーディネート、②相談の仕組みづくり、③地域と専門職、専門機関をつなぐ)、第5に、計画する(住民主体による地域福祉活動計画の策定)となった。 今後の課題として、本研究ではデータ収集の限界から尺度開発レベルまで精緻な分析ができず、暫定版としてのアウトカム評価項目の提示に留まった。引き続き地域福祉活動に関する実践および研究を積み重ねることで、信頼性および妥当性を担保した評価尺度の開発に至ると考えている。
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Research Products
(4 results)