2016 Fiscal Year Annual Research Report
The effect of school internship in teachers colleges.
Project/Area Number |
25780394
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Research Institution | Oita University |
Principal Investigator |
森下 覚 大分大学, 教育学部, 准教授 (60595320)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | 学校インターンシップ / 教員養成 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は、「学校インターンシップ」における体験に注目し、学校インターンシップ体験が学生の実践的指導力に与える影響について、実証的に明らかにすることを目的とし、A大学教員養成系学部の学生38名(学校インターンシップ体験有:19名、学校インターンシップ体験無:19名)に対して、実践的指導力の自己評定の質問紙調査及び実践的指導力の実証実験を実施した。 学校インターンシップ体験(有・無)と模擬授業練習回数(少・多)を独立変数、森下・麻生・長谷川・河野(2012)の実践的指導力自己評定尺度の下位尺度である「授業実践力」「生徒指導力」「教育臨床力」「教師の資質」「児童生徒理解力」を従属変数とした分散分析を実施した。その結果、模擬授業練習回数が多い者において、学校インターンシップによって生徒指導力の自己評定に差が生じることが明らかになった。学校インターンシップの体験内容の多くは、「授業中の学習支援」や「特別な支援が必要な子どもへの支援」など個々の子どもに寄り添った活動であった。そのため、学校インターンシップの体験は、体験した学生の生徒指導力に対する自己評定を高める効果があることが示唆された。さらに、現在、野中(2011)の授業中に小学校教師が取る姿勢をもとにして、学校インターンシップ体験有り群と無し群の模擬授業中の姿勢を分析した。その結果、学校インターンシップ体験有り群において、児童の目線に合わせて個別支援を行う姿勢が多く見られた。学校インターンシップ体験は、生徒指導力に対する自己評定を高めるだけではなく、個々の子どもに寄り添った指導を行う姿勢を身につける効果があったことが示唆された。
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