2014 Fiscal Year Research-status Report
高齢者の余暇活動の定量的評価法の開発と認知機能との関係
Project/Area Number |
25780401
|
Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
小川 まどか 北海道大学, 工学(系)研究科(研究院), 特任助教 (90626532)
|
Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2016-03-31
|
Keywords | 高齢者 / 余暇活動 / 定量評価 / 認知機能 |
Outline of Annual Research Achievements |
平成25年度までに、個別の余暇活動が持つ認知的、身体的、社会的要素の評定値の指標を作成した。平成26年度は、国内4地域(板橋区、西多摩地区、伊丹市、朝来市)で、83±1歳の地域在住高齢者を対象とした調査を行い、実施している余暇活動を含む医学、歯学、心理(認知機能含む)のデータ収集を継続した。これ以前のデータに追加するかたちで、新しく作成した余暇活動の実施と認知機能との関係の検討および評価指標の妥当性の確認を行なった。なお、この成果は、現在、小園・小川他で老年社会社会科学に論文投稿し、審査後修正の途中である。現在、評価指標の妥当性の検討を行い、再投稿を予定している。 また、評価指標の今後の課題として、収集した余暇活動の数が非常に多く、一般に使用するためには煩雑であることが挙げられる。加えて、余暇活動を聴取したあとに、指標の評定値をあてはめて得点の算出をするといった段階的なものであるため、分析までに時間を要することが予想されるので、指標の改善が必要だと考えている。 平成27年度は、当初の予定通り、調査の実施および認知機能だけではなく運動機能や精神的健康といった側面との関連の検討を進める予定にしており、93±1歳の地域在住高齢者を対象とした調査を実施する。また、本研究は、国内で既に実施6年目に入る縦断研究に参加して実施していることから、70歳、80歳、90歳のそれぞれ1~2回分の縦断データを使用できる環境にある。そこで、平成27年度は、作成した指標を用いた年代別の検討だけではなく縦断的な変化の検討も加えていきたいと考えている。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
初年度に平成26年度に予定していたところまで進んだため、これまでに収集したデータの分析に取り組む時間の余裕があった。この分析結果を、平成27年度の調査で得る予定の余暇活動のデータの分析に反映させていくことができることから、おおむね順調に進展しているといえる。
|
Strategy for Future Research Activity |
収集した余暇活動の数が非常に多く、一般に使用するためには煩雑である。また、余暇活動を聴取したあとに、指標の評定値をあてはめて得点の算出をするといった段階的なものであるため、分析までに時間を要することが予想されるので、指標の改善を進めていきたい。
|
Causes of Carryover |
平成26年度に予定していた調査を初年度に実施したため、予定していた人件費が発生しなかった。加えて、学内の年度内予算がついたこともあり、予算の執行に偏りが生じた。
|
Expenditure Plan for Carryover Budget |
課題応募時と所属を異動し調査フィールドと離れたため、当初より旅費の支出が増えることが見込まれる。 さらに、収集するデータの項目数が増える予定であり、外部業者に入力を委託する分が加わる。また、これまでに調査に使用していた物品がかなり消耗しているため買い替えをする。
|
Research Products
(3 results)