2016 Fiscal Year Annual Research Report
A Study of support program for children of "non attendance at school": Assessment of children and analysis of intervention effect
Project/Area Number |
25780408
|
Research Institution | University of Fukui |
Principal Investigator |
大西 将史 福井大学, 学術研究院教育・人文社会系部門(教員養成・院), 准教授 (20568498)
|
Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2017-03-31
|
Keywords | 心理アセスメント / 児童生徒 / 不登校傾向 / 発達障害傾向 / 大学生による支援 / 非専門家 / 支援効果 / 学校支援 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は,筆者らが運営する非専門家(大学)による学校支援事業『ライフパートナー(LP)事業』の対象児童生徒に対して,(1)LPを利用する児童生徒の状態と支援ニーズのアセスメント,(2)LP支援効果の測定,を行うことを目的とするものである。最終年度である平成28年度は,これまでに収集したデータを総合し,十分なサンプルサイズについて分析を行った。 調査対象者は,1)LPによる支援を受けている公立中学校の生徒35名,LPによる支援の対象とはなっていないが,教師から見て気がかりな生徒21名,一般生徒716名,2)LPの支援を活用した教師268名,3)LPによる支援を受けた児童生徒の保護者83名であった。 (1)アセスメント結果については,1)生徒に対して,抑うつ傾向,攻撃性,SDQ(発達障害傾向),ストレス,ストレス対処について質問紙調査を行ったところ,抑うつ,攻撃性及び学校ストレスにおいてはLP支援対象生徒が一般生徒よりも有意に高く,ストレス対処の問題解決においては,LP支援対象生徒が一般生徒よりも有意に低かった。SDQの発達障害傾向においては,LP支援対象生徒及び気がかり生徒が一般生徒よりも有意に高かった。これらから,LP支援対象生徒は,メンタルヘルスが低下し,ストレス対処にも課題を抱えていることが示唆された。 (2)支援効果については,LP支援対象生徒自身は,抑うつ傾向が悪化する傾向があるものの,学校ストレスにおいては一般生徒が悪化するにも関わらず変化がなく,LPによる支援によってストレスの上昇を食い止めているという間接的な効果を有していることが示唆された。教師の視点からは,児童生徒の情緒安定,学習意欲・登校意欲の向上,充実感,関係拡大,教師の心理的支え,負担軽減,学級集団の活性化といった効果がみられた。保護者の視点からは,情緒安定,積極性・登校意欲の向上がみられた。
|
-
-
[Presentation] A Study of the School Volunteer Program by Non-specialists (University Students) (3):The effect of the Life Partner Program (LPP).2016
Author(s)
Ohnishi, M., Hirosawa, A., Sasahara, M., Suzuki, S., Oda, A., & Matsuki, K.
Organizer
The 38th International School Psychology Association Conference
Place of Presentation
Amsterdam, Netherlands
Year and Date
2016-07-20 – 2016-07-23
Int'l Joint Research