• Search Research Projects
  • Search Researchers
  • How to Use
  1. Back to project page

2014 Fiscal Year Research-status Report

未服薬の成人期の注意欠如・多動性障害患者に対する認知行動療法

Research Project

Project/Area Number 25780422
Research InstitutionHealth Sciences University of Hokkaido

Principal Investigator

金澤 潤一郎  北海道医療大学, 心理科学部, 講師 (80632489)

Project Period (FY) 2013-04-01 – 2016-03-31
KeywordsADHD / 成人期の発達障害 / 認知行動療法 / 介入研究
Outline of Annual Research Achievements

2年目となる本年度は,昨年度に引き続き,成人期のADHDに対する介入研究を実施するための研究協力者の募集,および介入研究の実施を行った。さらに介入研究のスクリーニング時に調査研究を平行して実施した。
当該分野は研究や臨床に関する知見の普及も急務である。そこで,申請者は成人期の発達障害に関する心理療法に関して,学会におけるシンポジウム,専門家や一般向けの講演,学術論文の執筆を行った。また成人期の発達障害で問題となることもある司法領域での研究も実施している。さらに成人期の発達障害の予防的観点から,高校生や大学生といったやや若年層の発達障害に関する調査研究も実施している。
介入研究に関しては,スクリーニングで成人期でADHD症状が陽性となる者の中で,本研究課題のオリジナリティのひとつであるADHD治療薬を未服薬の者を多く見出すことが容易ではないという困難さに直面している。さらに未服薬のADHD陽性の者の中で,研究施設である本学心理臨床発達支援センターに定期的に来所することが日程的に難しい者も多くいる。しかしこのような状況下ではあるが,徐々に研究協力者を確保しているのが現状である。このように研究協力者の募集とスクリーニングを行いながら,成人期の発達障害についての調査研究および介入研究を実施した。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

3: Progress in research has been slightly delayed.

Reason

本研究課題の包括基準と除外基準に合致した研究協力者の募集に困難さを抱えているために研究推進がやや遅れている。その理由としては,スクリーニングで陽性となった者の中で,ADHD治療薬の普及に伴いADHD治療薬を未服薬の者が減少していること,研究実施施設である本学心理臨床発達支援センターに来所することが地理的に容易ではないことが挙げられる。
このような状況下ではあるが,徐々に研究協力者を確保しているのが現状である。研究協力者の募集とスクリーニングを行いながら,成人期の発達障害についての調査研究および介入研究を実施中である点は評価できる。

Strategy for Future Research Activity

本年度は本研究課題の最終年度として,介入研究の研究協力者を大幅に増やし,量的な検討を実施する。また,昨年度までと同様に,研究協力者の募集と同時に調査研究も継続する。最終年度であるため,研究成果を専門家や社会に広く発信するために,学会発表,論文執筆,講演会などを積極的に実施する。また研究成果をリーフレットとしてとりまとめることを予定している。
現在,研究協力者の募集とともに,リーフレット作成に関して印刷会社との協議を開始している。リーフレットは患者会や病院など,専門家や医療従事者だけでなく,一般社会にも配布する予定である。

Causes of Carryover

本年度は成人期のADHDに対する介入研究を実施するための研究協力者の募集,および介入研究を実施した。さらにスクリーニング時に質問紙調査も並行して実施した。スクリーニングにあたり,ADHD治療薬の普及と研究実施施設の地理的な制約のために,介入研究の研究協力者募集が順調にはいかなかった。また,スクリーニングで陽性となると,医療機関を受診し,診断を受けたうえで薬物療法を開始する者も多く,当初計画していた研究協力者の確保に困難が生じた。

Expenditure Plan for Carryover Budget

本研究課題を遂行する上で,研究協力者の応募,各種検査や質問紙によるスクリーニング,介入研究の実施という本研究課題を遂行する上で必要となる一連の手続きの実施に関しては,研究支援者である大学院生も含めてノウハウを蓄積することができた。本年度はより多くの患者会や医療機関等に研究協力を依頼し,研究協力者の確保に努めている状況である。これまで同様にスクリーニング時に質問紙調査を実施しながらではあるが,本研究課題の介入研究の実施にさらに力を注ぐことを本年度の計画としている。
また研究成果の公表に際して,リーフレットの作成と配布,公開講座の実施を計画している。この研究成果の公表に関しても研究費が必要となる。

  • Research Products

    (7 results)

All 2015 2014

All Journal Article (2 results) (of which Peer Reviewed: 1 results) Presentation (5 results)

  • [Journal Article] 成人の発達障がいの理解2015

    • Author(s)
      金澤潤一郎
    • Journal Title

      薬学図書館

      Volume: 60 Pages: 124-126

  • [Journal Article] 成人期のADHD患者の補償方略および気分状態と機能障害との関連2015

    • Author(s)
      金澤潤一郎・岡島 義・坂野雄二
    • Journal Title

      ストレスマネジメント研究

      Volume: 11 Pages: 20-30

    • Peer Reviewed
  • [Presentation] 発達障害傾向のある触法者への 臨床心理学的コンサルテーション2015

    • Author(s)
      金澤潤一郎
    • Organizer
      2015年度日本法社会学会学術大会 シンポジウム
    • Place of Presentation
      首都大学東京(東京都八王子市)
    • Year and Date
      2015-05-09
  • [Presentation] 成人期の発達障がいに対する認知行動療法における臨床上の創意工夫2014

    • Author(s)
      金澤潤一郎
    • Organizer
      日本認知・行動療法学会第40回大会 自主企画シンポジウム
    • Place of Presentation
      富山国際会議場(富山県富山市)
    • Year and Date
      2014-11-03
  • [Presentation] 大学生のAD/HD症状,補償方略,気分状態と機能障害との関連性2014

    • Author(s)
      堀内佑樹・金澤潤一郎・堀内ゆかり
    • Organizer
      日本認知・行動療法学会第40回大会
    • Place of Presentation
      富山国際会議場(富山県富山市)
    • Year and Date
      2014-11-03
  • [Presentation] 高校生のAD/HD症状,自尊感情,気分状態が対人関係及び学業上の困難に与える影響2014

    • Author(s)
      高木梨帆・金澤潤一郎・堀内ゆかり
    • Organizer
      日本認知・行動療法学会第40回大会
    • Place of Presentation
      富山国際会議場(富山県富山市)
    • Year and Date
      2014-11-03
  • [Presentation] ADHD児の困難さと向社会的行動に関連する母親の特徴2014

    • Author(s)
      金澤潤一郎・上河邉 力・館農幸恵・館農 勝
    • Organizer
      第55回日本児童青年精神医学会総会
    • Place of Presentation
      アクトシティ浜松(静岡県浜松市)
    • Year and Date
      2014-10-12

URL: 

Published: 2016-06-01  

Information User Guide FAQ News Terms of Use Attribution of KAKENHI

Powered by NII kakenhi