2016 Fiscal Year Annual Research Report
Contemporary Pragmatism and Democratic Learning: Reconstruction to Progressivism
Project/Area Number |
25780488
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Research Institution | Daito Bunka University |
Principal Investigator |
上野 正道 大東文化大学, 文学部, 教授 (50421277)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | プラグマティズム / 民主主義 / 学校改革 / デューイ / 進歩主義 / 学習 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は、現代のプラグマティズム思想と民主主義教育をめぐる課題を進歩主義的な学校改革の角度から考察することを目的としている。なかでも、従来、アメリカを中心に検討されてきたプラグマティズムの教育思想について、ヨーロッパや東アジアにおける展開を追う視点から明らかにした。2016年度は、「デューイの教育思想」(『西洋教育思想史』慶應義塾大学出版会)や「プロジェクト論に基づくカリキュラム・デザイン―アメリカのヘルバルト主義と進歩主義教育」(『近代教育フォーラム』第25号)の刊行、ワルシャワ大学で開催された教育哲学者国際ネットワーク第15回大会で、“Translating Democracy in the Education System Context: Encounter with Dewey’s Theory in Japan”と“Manabi, Learning and Bildung in Schools: Translation of Educational Discourse and Its Understanding”の発表を行った。2012年度からの研究成果として、以下の三点を挙げることができる。第一は、プラグマティズムと民主主義の学習にかかわる理論的研究を深めることができたことである。特に、活用的、探究的、協同的、創造的な学習について、プラグマティズムと民主主義の学習をつなぐ観点から検討した。第二に、ヨーロッパと東アジアのプラグマティズム思想を考察したことである。中国では、中国社会科学院、山東師範大学、済南大学、上海師範大学、大連民族大学などで研究発表や講演を実施した。第三は、民主主義教育のカリキュラムや実践について研究を進めたことである。これらの研究を通して、プラグマティズムと民主主義の学習を進歩主義的な学校改革の系譜に位置づけて明らかにすることできた。
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