2014 Fiscal Year Research-status Report
越境する日本人家族の教育戦略と「グローバル型能力」形成に関する比較考察
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25780517
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Research Institution | Wako University |
Principal Investigator |
額賀 美紗子 和光大学, 現代人間学部, 准教授 (60586361)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | グローバリゼーション / トランスナショナリズム / 国際移動 / 教育戦略 / 進路選択 / アイデンティティ / グローバル型能力 |
Outline of Annual Research Achievements |
今年度は育児休暇を取得して研究を一時中断した。そのため、当初の研究計画の変更を余儀なくされ、計画を十分に達成することができなかった。海外調査に行くことができなかったため、代わりに国内における調査を進めた。海外の高校を卒業して日本の大学に進学した若者に対するインタビューを都内で20件行った。このインタビューデータは研究再開となる次年度以降に交付金を使用して文字起こしし、分析を進める予定である。また、昨年度の調査で得られた研究結果を世界社会学会大会で発表した。このほかトランスナショナルな視点から若者の居場所/ホームを考察するレビュー論文を異文化間教育学会紀要『異文化間教育』にて発表した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
育児休暇取得のため研究中断した。
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Strategy for Future Research Activity |
【平成27年度】 昨年度収集したインタビューデータ20本をテープ起こしにまわし、文書データ化する。データは質的分析用ソフト(Atlas.ti)を使用してカテゴリー化し、分析をすすめる。また、あらたにインタビュー調査を追加する。ひとつめは関東圏以外の大学に進学した帰国生のインタビューを実施する。ふたつめは7年前にロサンゼルスで調査対象となり、中学・高校で日本に帰国して大学生に成長した子どもたちの追跡インタビューを行う。データ分析は主に次の3つの視点からすすめる。①海外で成長した日本人青年が日本の大学を選択する要因、②日本の大学に進学した帰国生たちが「グローバルな能力」をどのように維持・活用しているか、③親のトランスナショナルな教育戦略と帰国経験が子どもの進学と将来展望に及ぼす長期的影響。
【平成28年度】 昨年度の分析結果を論文にまとめて国内外の学会で発表、ジャーナルに投稿する。また、アメリカにおいて永住日本人家族を対象にしたインタビュー調査を行う。インタビューデータはテープ起こしを行ってデータ化し、過去に収集した永住家族対象のデータと統合する。「新二世」の子どもたちのアイデンティティ形成と進路選択についてトランスナショナルな視覚から分析する
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Causes of Carryover |
産前産後の休暇取得のため使い切ることができなかった。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
インタビューデータの文字起こしにかかる費用として使用予定。
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