2013 Fiscal Year Research-status Report
Project/Area Number |
25780520
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Research Category |
Grant-in-Aid for Young Scientists (B)
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Research Institution | National Institution for Academic Degrees and University Evaluation |
Principal Investigator |
野田 文香 独立行政法人大学評価・学位授与機構, 研究開発部, 准教授 (20513104)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2016-03-31
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Keywords | 単位制度 / 単位制度の実質化 / 学習時間 / コンピテンシー基盤型教育 / アクレディテーション / 認証評価 / 質保証 |
Research Abstract |
本研究は、日本がモデルとした米国の単位制度に関する近年の議論を踏まえ、日米における①単位制度の政策的背景と活用法、②学習時間と学習成果の関係性、③単位制度に対する認証評価・アクレディテーションの役割や課題、の相互連動的な3要素に着目し、政策的見地から比較分析を行うことを目的としている。平成25年度は、日本と米国における単位制度の政策動向、学習時間の問題、認証評価・アクレディテーションの役割に関する議論などについて文献およびヒアリング調査を行い、この領域の潮流や課題を整理した。 日本については、単位制度の実質化にかかわるこれまでの政策意向を確認し、関連する先行研究や大学の取組事例などを把握した。また、3つの大学機関別認証評価機関(大学基準協会・大学評価学位授与機構・日本高等教育評価機構)について、単位制度にかかる評価の基準や方針などについて比較考察を行い、特に評価結果データの分析が可能であった大学評価・学位授与機構の記述についてコーディング手法に基づいたテキスト分析をし、認証評価という文脈における単位制度の実質化に対する大学の取組傾向を明らかにした。 米国調査においては、単位制度の新しいあり方をめぐり、議会、政府、非政府組織、高等教育機関、アクレディテーション団体など多様なステークホルダーの対応について情報収集を行った。特に、連邦教育省、北中部アクレディテーション協会、カーネギー財団、高等教育政策機関(IHEP)を訪問し、連邦政府の規制強化によるアクレディテーション団体への認証条件の変化、コンピテンシー基盤型教育に関する連邦政策の動向、単位制度や学習時間に対する見解などについてヒアリング調査を行った。米国学生の授業外学習時間が減少している実態が報告される中、各組織においても学習時間数の増量よりもコンピテンシー獲得の挙証を優先課題と捉えていることが明らかにされた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
米国調査については、当初の予定よりも早い時期にヒアリング調査を実施し、政策動向を把握できた点については今後の研究方針を確認する上で有益であった。その一方で、米国のコンピテンシー基盤型教育やアクレディテーションの単位政策の実態や課題、日本の認証評価の評価方針や実情など細かいところが精査されていないため、引き続き丁寧な調査が必要である。
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Strategy for Future Research Activity |
本研究は、単位制度を生み出した米国における近年の単位政策の変革動向を把握し、日本の政策課題で提言される単位の国際通用性の概念や、単位制度のあり方、その質保証の内容について改めて考えるための知見を得ることを目的としている。引き続き、米国で政策議論が進むコンピテンシー基盤型教育の実態や課題、地域別アクレディテーションの評価方針などついて詳細な調査を行う。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
米国調査結果のテープ起こしについて、当初の見積もりより経費の節約ができたため。 米国でのヒアリング調査で得られた知見の分析をさらに深めるために、ヒアリング結果のテキスト分析および英語での論文執筆の校正に活用する。
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