2013 Fiscal Year Research-status Report
協働学習のための情報端末を利活用する自律型ロボット教材の開発
Project/Area Number |
25780524
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Research Category |
Grant-in-Aid for Young Scientists (B)
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Research Institution | Shizuoka University |
Principal Investigator |
室伏 春樹 静岡大学, 教育学部, 助教 (30609293)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2015-03-31
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Keywords | 計測・制御 / 中学校 / 技術・家庭技術分野 / タブレット端末 / ICT / ロボット / 教材 / プログラム |
Research Abstract |
2013年度は効果的にICT機器を利活用するための技術分野における教材開発として,Androidタブレット端末から音声信号を利用して制御するロボット教材の開発を行い,中学生を対象に実験を行った。 ロボット教材は,プッシュ式電話回線に利用されるDTMF(Dual-Tone Multi-Frequency)信号によりモーターを制御可能なロボット部と,Androidタブレット上でロボット部を制御するためのプログラミングを行い,プログラムの内容をDTMF信号に変換してロボット部に送信するソフトウェア部により構成される。本研究では,ロボット部にオープン・ソース・ハードウェアである「ドロンくん」を利用し,ソフトウェア部の開発に注力した。 ソフトウェア部の特徴を二点挙げる。一点目は,タブレット端末の特性を活かした文章と図形を組み合わせたプログラムの制御構造(順次・反復・分岐)の表現である。コンピューターの動作原理を学習させるため,動作の最小単位は数値を組み合わせた文章で表現する。これにより,順次構造の学習が可能になる。また,この文章を一つの図形に格納することで,反復構造の学習が可能になる。さらに,この図形を条件つきの矢印で関連づけさせることで分岐構造の学習が可能になる。二点目は,タブレット端末に搭載される三軸加速度センサーと照度センサーを利用して分岐構造の条件とすることができることである。タブレット端末に搭載されるセンサーが計測する値はプログラム作成画面上に常時表示され,学習者がプログラムを作成するときの情報として利用することができる。 中学生がこの教材でプログラムを作成し,ロボットを制御することができるか調査したところ,100分の授業時間で10名中9名の生徒がプログラムを作成し,ロボットを制御することができたことを確認した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
教材の開発は順調に進み,ソフトウェア部は一定の形式をとることができたが,ロボット部は改良の余地が残る。ただし,研究の目的はソフトウェア部が主であるため,大きな問題はないと考える。
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Strategy for Future Research Activity |
残りの研究期間を最大限活かし,ソフトウェア部とロボット部の改良を引き続き実施する。また,タブレット端末とロボットを複数台用意し,学級単位での実践を進める。そのために,中学校教員とのカリキュラム検討を年度当初に実施し,実践に向けた準備を行っていく。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
教材に利用するためのタブレット端末を選定するため,当初の計画通り様々な会社のタブレット端末を購入したが,当初計画よりも購入金額が高くなったため,購入予定であった開発用コンピューターの購入を控えたためである。 次年度使用額を活用し,アンケート集計用コンピューターを滞りなく購入する。
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Research Products
(3 results)