2016 Fiscal Year Annual Research Report
Empirical research about construction of lessons and development of teaching materials to utilize analogy efficiently in mathematics education
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25780531
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Research Institution | Oita University |
Principal Investigator |
中川 裕之 大分大学, 教育学部, 准教授 (00450156)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | 類推 / 教材開発 |
Outline of Annual Research Achievements |
去年までの研究成果に基づいて、まずは5月に附属中学校において類推を活用した授業を行った。その結果、生徒が類推する姿が見られた。そこで、6月から8月にかけて、その授業の意図、作り方、結果について公立中学校の教員と意見交換を行い、類推能力を伸ばす指導の在り方について検討した。そのうえで、9月からは、公立中学校の先生方に他の単元において先生方なりに考えた授業を行ってもらい、相互に見学、授業後に反省会を行うことで、類推を活用する授業構成の在り方や学校現場への取り入れ方について検討した。 また、それらの授業の一部では、授業後に生徒にアンケートをとり、授業展開とアンケート結果を比較し、子どもの類推能力を伸ばす指導法の在り方についても検討した。その結果、ただ類推するだけでなく、類推を振り返ることで、ベースとターゲットを同じとみなせる理由と、ベースからターゲットへ写像できる理由を明確にすることが重要であることが示唆された。 それら授業実践を通して得られた研究成果については、日本数学教育学会第49回秋期研究大会において「空間における直線と平面の位置関係の学習指導について」という題目で発表するとともに、明治図書から出版されている雑誌『教科教育/数学教育』の2016年の7月号と2017年の2月号に載せた。 その一方で、類推を活用した授業で用いる教材の開発にも取り組み、教材開発の方法についてもまとめ、日本数学教育学会第49回秋期研究大会において「図形の性質を発展させる観点を見つける方法に関する一考察」という題目で発表した。 以上の研究成果を踏まえ、12月の末に、数学教育における類推の在り方をまとめた論文を日本数学教育学会の数学教育論究に投稿した。
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Research Products
(8 results)