2014 Fiscal Year Research-status Report
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25780541
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Research Institution | Niigata University |
Principal Investigator |
山口 俊光 新潟大学, 自然科学系, 助手 (40554283)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2016-03-31
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Keywords | 視覚障害者 / 触星図 / 立体コピー / 触知覚 / 大きさ弁別 / 教育工学 / ユニバーサルデザイン |
Outline of Annual Research Achievements |
・触わる星図においては星の等級の違いを円形の触知点記号の大きさの違いで表現している。そこで、大きさの違いを十分に弁別できる点記号の組合せを求めるため、立体コピーにより作製した円形触知点記号の弁別閾を視覚障害者で調べた。実験に用いた刺激は、直径が異なる9種類の円形触知点記号(直径1 mm~5 mm、0.5 mm刻み)である。これを一対比較によって大きい方を回答させる実験を行なった。その結果、直径が1.5 mmから3.5 mmの円形点記号の弁別閾は約 0.5 mmから 約 0.7 mmだと分かった。この値は先行研究の弁別閾よりも小さくなっている。 ・触る星座早見盤を評価用に50部製作した。これを視覚障害者向けのイベントにおいて視覚障害者とその支援者に紹介し、触知点・線記号の分かりやすさについて評価を得た。 ・支援技術に関する国際会議において、触る星座早見盤の開発に関する研究成果発表をおこなった。 ・触地図自動作成システムを新しいサーバへ移行する準備を始めた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
1: Research has progressed more than it was originally planned.
Reason
研究計画で予定していた三つのサブ研究:のうち、(1) 触星図作成システムの開発はほぼできている、(2) 触星図の触知性に関する実験的検討に取り組み、十分な進捗を見た、(3) 触る星座早見盤の開発も順調に進んだ。その上で、視覚障害者向けイベントにおける研究成果紹介、盲学校への研究成果紹介、海外の研究者・実践者への研究成果紹介も積極的に進めてきた。これらを理由として、達成度を(1)とした。
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Strategy for Future Research Activity |
(1) 触星図作成システムについては、新サーバへ移行した上で、使い勝手の改良と英語版の作成をおこない、新しい機能について学会発表をおこなう。 (2) 触星図の触知性に関する実験的検討を引き続きおこない、研究成果を学会の研究会、及び学会誌に発表していく。また、得られた知見を触星図作成システムで作成する触星図、及び触る星座早見盤へ反映させる。 (3) 触る星座早見盤については、視覚障害者からの要望が多いことから、出版を目指して執筆を進める。 研究成果について、視覚障害者向けのイベントで紹介をする。
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Causes of Carryover |
研究と同時に進めている成果物の製作を大学内で行なってきたため,制作費が当初の予定より減少したため.
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
よりクオリティの高いものを専門業者に発注して製作するために使用する予定.
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