2014 Fiscal Year Research-status Report
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25780546
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Research Institution | Juntendo University |
Principal Investigator |
渡邉 貴裕 順天堂大学, スポーツ健康科学部, 准教授 (00621731)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | 知的障害児 / 身体組成 / 健康課題 / 身体活動量 |
Outline of Annual Research Achievements |
初年度(平成25年度)は成人知的障害者124名の身体組成を把握し、食事や身体活動など生活習慣との関連から改善すべき課題を明らかにした。2年目(平成26年度)は、学齢期の知的障害児を対象に同様の調査を実施し、併せて活動量計による身体活動量の測定を行った。知的障害特別支援学校中学部及び高等部生徒49名(男子24名、女子25名)を対象とした。 BMIは男子の平均が20.0±3.6、女子の平均が21.3±3.1と標準であり、体脂肪率も男子の平均が13.5±7.1、女子の平均が21.3±3.1と標準であった。一方、身体活動量の結果をみると、男子の平日歩数の平均は9298.7±2932.7歩、女子の平日歩数の平均は9063±3321歩であり十分な活動量が確保されており、生徒の体格に影響を与えていると考えられた。ところが、男子の休日歩数の平均は3344.6±3096.8歩、女子の休日歩数の平均は3672.9±3203.8歩であり、平日に比べ休日の活動量が著しい減少がみられた。 栄養摂取に関しては、エネルギー充足率を算出し考察を行った。男子の平均は86.4±21.5%、女子の平均は73.0±16.2%といずれも必要な栄養摂取量を満たしていないことが明らかになった。 以上のことから、学齢期における保健教育(保健学習及び保健指導)の重要性が示唆され、そのための保健教育プログラムの作成が急務である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
(理由)当初予定していた対象者よりも少ない人数で調査を行ったため。また、特別支援学校生徒の個別の運動プログラムについては、事例で実施した。身体組成、栄養調査、身体活動量の調査を受けて健康課題が明らかになり、3年目に予定していた健康プログラムの一部をクラスルームベースドで実施することができた。
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Strategy for Future Research Activity |
今後は学校教育現場における保健教育の実施状況について調査を実施し、海外の先進的な取り組みや学校現場の体育教師のコメントを参考にしながら、知的障害特別支援学校で活用できる保健教育プログラム(ハンドブック)を作成、学校教育現場で活用し、その有効性について検証していく。
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Causes of Carryover |
研究成果を海外の学会にて発表する。 保健教育プログラムを作成する際の情報収集のため海外視察を行う。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
研究成果を、アメリカ合衆国(ハワイ・ホノルル)で開催される国際発達障害学会アメリカ会議(International Association for the Scientific Study of intellectual and Developmental Disabilities Americas Regional Congress)で発表する。 保健教育プログラム作成する際の資料収集のため、イギリス(サウサンプトン大学)にて「ライフラボプロジェクト」の現地視察と聞き取りを行う。
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Research Products
(5 results)