2014 Fiscal Year Annual Research Report
新規のパルス圧縮法を用いた紫外-可視-近赤外域アト秒パルスレーザーの開発
Project/Area Number |
25790064
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Research Institution | The University of Electro-Communications |
Principal Investigator |
吉井 一倫 電気通信大学, 情報理工学(系)研究科, 助教 (90582627)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2015-03-31
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Keywords | 超短パルスレーザー / アト秒 |
Outline of Annual Research Achievements |
光軸上に透明媒質を設置しその物質長を変化させることにより,光を空間的に分けること無く分散補償を行える新規のパルス圧縮法を実証し,この新規パルス圧縮法を,分子変調により発生させたバンド幅1000 THzを超える広帯域離散スペクトルに適用することにより紫外-可視-近赤外領域のアト秒パルスレーザーを発生させることを目的に研究を行った. 最終年度では実施計画に基づき結果以下に示す研究実績を挙げた.アト秒領域の超短パルス光列発生のためには,広帯域離散スペクトルの高次成分を十分な強度で発生できなければならないが,昨年度までは十分な高次成分を発生できていなかった.そこで,離散スペクトルの広帯域化のため,励起光源の高強度化を行った.励起光源を改良し,エネルギーを10 mJ程度から最大で40 mJまで出力可能にした.この改良により,8本以上のモードを持つ帯域900 THz渡る離散スペクトルを発生できた.次に,新規パルス圧縮法がよりモード本数が多い場合に適用できるように,用いる分散媒質の種類を1種類から2種類に増やした.以前の平面基板を回転させる方式から,プリズムペアをスライドさせる方式に変更した.これらの改良を行い,現在アト秒パルス光の発生を試みる準備が整いつつある.一部の作業の進展に遅れが生じ最終年度内に研究目的であるアト秒パルス光発生の実証には至ることができなかったが,現在の方針で目的達成に支障は無く,ごく近い内に目的を達成できると考える. これらに関わる成果を国際会議2件,国内学会7件で報告した.このうちThe 45th Winter Colloquium on the PHYSICS of QUANTUM ELECTRONICSと2014年電子情報通信学会 ソサイエティ大会では招待講演を行った.
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[Presentation] Dual Frequency Injection Locked Continuous Wave Ti:Sapphire Laser2014
Author(s)
G. Trivikramarao, Y. Fujimura, R. Yoshizaki, N. S. Suhaimi, T. Kawashima, T. Ohashi, Y. Sasaki, H. Hamano, K. Yoshii, S. Uetake, and M. Katsuragawa
Organizer
第75回応用物理学会秋期学術講演会
Place of Presentation
北海道大学 札幌キャンパス
Year and Date
2014-09-20
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