2015 Fiscal Year Annual Research Report
X線と中性子の相補的活用による高圧ランダム物質の３次元構造探索
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25790079
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| Research Institution | Tohoku University |
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Principal Investigator |
有馬 寛 東北大学, 金属材料研究所, 助教 (60535665)
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2013-04-01 – 2016-03-31
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| Keywords | 非晶質構造解析 |
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| Outline of Annual Research Achievements |
ガラスや液体に代表されるランダム系の構造は配位数やネットワーク構造によって記述され、圧力により構造変化を示すことが知られている。本研究ではＸ線及び中性子をプローブとしたその場観察実験を行い、それぞれのプローブを相補的に活用することで高圧力下(GPaオーダー)におけるランダム系の構造解析手法を確立することを目的に技術開発を行っている。平成27年度の研究業績を以下に述べる。1. 昨年度に取得したLi2O-GeO2系ガラスの高圧中性子回折データについて解析を進め、動径分布関数から高圧下での原子間距離の収縮およびネットワーク構造の変化を明らかにした。2. Ge酸化物の基礎的な配位多面体構造をもつ物質としてK2O-GeO2系ガラスを対象に放射光X線による構造解析を行い、X線吸収法およびX線異常散乱法の結果から、低アルカリ濃度において配位数増加の極大が存在することを明らかにした。3. X線異常散乱(AXS)法、中性子回折法およびreverse Monte Carlo(RMC)法を組み合わせる手法開発として、Fe-BおよびNi-B系非晶質合金を対象として3次元構造モデルを検討し、局所構造単位の定量的な検討を行った。X線および中性子の双方の情報をRMC計算に活用することにより、Fe周囲は二十面体構造の原子配置が多く出現する一方、B周囲ではFeやNiと異なり、化学的秩序によるアンチプリズム構造が支配的であることが明らかとなった。本成果は圧力による局所構造およびネットワーク構造の変化の定量的評価に応用可能であると考えられる。
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