2013 Fiscal Year Research-status Report
マルチビームクロスオーバーイメージングによるX線ライブ観察の3次元化
Project/Area Number |
25790092
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Research Category |
Grant-in-Aid for Young Scientists (B)
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Research Institution | Japan Synchrotron Radiation Research Institute |
Principal Investigator |
星野 真人 公益財団法人高輝度光科学研究センター, 利用研究促進部門, 研究員 (30508461)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2015-03-31
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Keywords | X線イメージング / マルチビーム / ライブイメージング / 3次元イメージング |
Research Abstract |
X線マルチビームクロスオーバーイメージングは、試料の動的現象をリアルタイムで計測することができる一方で、試料を異なる方向から同時投影することにより、動的試料の3次元情報を再構築することができる手法として位置付けられている。通常、放射光を用いたX線マイクロCTの場合、試料の3次元情報を正確に再構築することができるが、動的現象に対して応用することは困難であり、より高速な事象になるほどX線マイクロCTによる計測は不可能となっていく。本手法を用いることで、これまで2次元の透過投影像のみの計測であったX線ライブイメージングに、3次元の情報を付加することができるようになり、これまで未知だった動的事象に対して新しい科学的知見が得られるようになることが期待される。 今年度の成果としては、X線マルチビームクロスオーバーイメージング装置の開発として、試料を異なる3方向から同時投影できる装置の開発を行った。また、動的試料のライブ計測として、本研究手法の応用対象と考えられる微小血管造影における血管網の3次元可視化を目的とした疑似血管造影を行い、任意に設定した流路において、液体の流れを3方向から同時かつ30Hzのフレームレートで測定を行った。得られたライブデータは、動的試料の3次元空間情報を定量的に抽出するための解析手法の開発に使用する。さらに、マルチビームイメージングを用いて、より高速な動的現象を捉えるための予備実験を行い、当初研究計画で予定していた30Hzのフレームレートの10倍となる、300Hzのフレームレートでマルチビームイメージングが行えることを確認することができた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
研究実施計画において予定していたX線マルチビームクロスオーバーイメージング装置の開発は概ね順調に進んでおり、実際に本研究手法の応用を想定した動的試料のライブ計測を開始している。また、動的試料の3次元情報を抽出する解析手法の開発にもすでに着手している。屈折コントラストマルチビームイメージング用の検出器の整備については、当初の予定よりも遅れている。
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Strategy for Future Research Activity |
今後の研究方針については、まず整備が遅れている屈折コントラストマルチビームイメージング用検出器の整備を完了する。また、前年度までに、X線マルチビームイメージング法を用いることで、試料に対して異なる3方向から30Hzから300Hzのフレームレートで透過投影像を取得することができることを確認しており、本研究の最終目的である異なる3方向からの透過投影像から、定量的に試料の3次元情報を抽出することができる解析手法の開発を進めていく。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
本研究では申請当初から設備備品として画像検出器の導入を予定していた。しかし、当初導入を予定していた画像検出器よりも、より高感度な画像検出器がリリースされることとなり、高速イメージングという本研究課題の性質上、より高感度な画像検出器を導入した方が良いと判断した。しかしながら、この高感度検出器を導入するにあたり、検出器製造過程における技術的な問題により、納期が平成26年度にずれ込むという事案が発生した。以上の状況を考慮して、平成25年度の経費を次年度に繰り越し、年度を跨いでの物品の購入という判断に至った。当該物品はすでに発注済みであり、平成26年度初頭に納入予定である。 上記理由欄で記載した通り、平成25年度から繰り越した経費については、年度をまたいだ物品購入という形で執行予定であり、平成26年度分の請求額の一部と合わせて上記の画像検出器のための経費に充てる予定である。平成26年度分の予算の一部を上記検出器に充てることにより、消耗品等の補てんにおいて多少の制限は加えられることになるが、本研究課題を遂行する上で大きな障害にはならないと考えている。
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Research Products
(1 results)