2014 Fiscal Year Annual Research Report
XFELを用いた元素選択的な光触媒反応ダイナミクスの解明
Project/Area Number |
25790093
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Research Institution | Japan Synchrotron Radiation Research Institute |
Principal Investigator |
片山 哲夫 公益財団法人高輝度光科学研究センター, XFEL利用研究推進室, 研究員 (90648073)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2015-03-31
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Keywords | 時間分解X線吸収分光 / X線自由電子レーザー |
Outline of Annual Research Achievements |
本年度は、初年度に開発した蛍光収量型の吸収分光法と同期レーザーを用いて時間分解X線吸収分光を様々な系に適用し、短寿命の反応中間体を観測した。 1. 鉄シュウ酸アンモニウム錯体水溶液について、同期レーザー照射後1ps以内の間にシュウ酸と鉄との結合が解離し、鉄イオンの価数が3価から2価に変わる様子を時分割で観察した。 2.光触媒として作用する酸化タングステンについて、可視光励起による価電子帯から伝導体への電子遷移の様子と構造の変化をフェムト-ピコ秒で追跡した。 時間分解X線吸収分光法そのものの開発に加え、XFELと同期レーザーの相対的なジッターによって制限されている時間分解能を改善するため、タイミングジッター計測法の開発を行った。タイミングジッターは高強度のX線が半導体試料(GaAsウェハー)に照射された際、急激な電子温度の上昇とともに同期レーザーの透過率が低下する現象を空間デコーディングと組み合わせて観測することにより、シングルショット毎に決定することができる。計測の結果、精度15フェムト秒で2つのパルス光(XFELと同期レーザー)の時間差を決定することに成功した。 この計測を時間分解X線吸収分光と組み合わせることにより、当初目標であった50フェムト秒の時間分解能は十分達成可能であることを示している。今後、発光分光法やX線散乱法を組み合わせることで、より包括的に化学反応の様子をフェムト秒の時間分解能で追跡することが可能になると期待される。
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Research Products
(5 results)
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[Journal Article] Femtosecond time-resolved X-ray absorption spectroscopy of liquid using a hard X-ray free electron laser in a dual-beam dispersive detection method2014
Author(s)
Yuki Obara, Tetsuo Katayama, Yoshihiro Ogi, Takayuki Suzuki, Naoya Kurahashi, Shutaro Karashima, Yohei Chiba,Yusuke Isokawa,Tadashi Togashi, Yuichi Inubushi, Makina Yabashi, Toshinori Suzuki, and Kazuhiro Misawa
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Journal Title
Optics Express
Volume: 22
Pages: 1105-1113
DOI
Peer Reviewed
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