2013 Fiscal Year Research-status Report
ラングランズ対応の枠組みをモチビックホモトピー論を用いて拡大する研究
Project/Area Number |
25800005
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Research Category |
Grant-in-Aid for Young Scientists (B)
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
近藤 智 東京大学, カブリ数物連携宇宙研究機構, 特任助教 (30372577)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | 代数ホモトピー / 代数曲線 / モチーフ |
Research Abstract |
本年度の11月5日から11月8日までの4日間、カブリ数物連携宇宙研究機構所属のジーゲル氏による連続講演「マドセンワイスの定理のミニコース」を開催した。氏は代数曲線論の専門であって位相幾何の専門ではないが、実際にその定理の証明にかかわったガラティアス氏の講演をもとにしたもので、証明の概略を追うことが可能となるものであった。 以降、二人の協力者を得て3人で共同研究を行っている。本年度は、主に、糊付け写像と呼ばれる位相幾何における写像の代数幾何における類似の構成に費やされた。参考にしたのは、モチーフ的(代数幾何的)な管状近傍を定義したレビーンの論文における糊付け写像の構成である。(参考文献:Levine, Marc "Motivic tubular neighborhoods" Doc. Math., J. DMV 12, 71-146 (2007)) 情報収集のため、Winter School and Workshop "Higher Structures in Algebraic Analysis" (パドヴァ、イタリア)に2014年2月10日から21日まで参加した。無限圏をテーマとする集会であったので、本研究のテーマと直接の関係をみるのは難しいが、協力者の研究テーマに近く、共同研究をスムーズに行うために必要な知識となる。また、日本国内ではまだあまり盛んでないテーマであり、海外へ行く必要があった。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
専門外の知識を必要とする部分は、経験が乏しいため情報収集などの部分で困難を伴うと予想されたが、4日間に及ぶ連続講演があったため、その困難な部分がクリアされた。
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Strategy for Future Research Activity |
計画当初はホモトピー論の知識のみが重要であろうと予想していたが、それに反して代数幾何学の代数曲線論の知識が必要であることがわかってきた。その道の専門家を研究協力者に加えて研究を進めていく予定である。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
当該年度は想定していたほど研究集会などの回数が多くなかった。また、コンピューターなどは想定していたよりも安価であった。 昨年度はプリンターや書籍などの購入をあまり行わなかったので、今年度はそれを増やす予定である。
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