2015 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
25800011
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Research Institution | Aichi University of Education |
Principal Investigator |
野崎 寛 愛知教育大学, 教育学部, 講師 (80632778)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2016-03-31
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Keywords | s-距離集合 / アソシエーションスキーム / アダマール行列 / 複素球面 / ユークリッド空間 |
Outline of Annual Research Achievements |
複素球面上の有限集合で,異なる2点間の複素内積の値が2種類に限るものを2-codeと呼ぶ。須田庄氏(愛知教育大学)との共同研究によって,複素球面の次元を固定した時に,元の個数が最大もしくは最大に近い2-codeの分類,特徴付けを行った。実際に,最大な2-codeは,doubly regular tournamentとskew Hadamard matrixから構成される。関連の結果をまとめた論文「Complex spherical codes with two inner products」が,組合せ論専門誌「European Journal of Combinatorics」へ掲載された。 n次元ユークリッド空間において,-1,0,1の成分の個数がそれぞれ1,n-3,2であるベクトル全体からなる集合をLとする。Lの部分集合で,Lの最大距離を持たない最大な部分集合Xの分類を,安達沙織(愛知教育大学大学院生)との共同研究により得た。この結果の応用として,ジョンソンスキームJ(9,4)の埋め込みを含む最大な4距離集合の分類を得た。ここで,s距離集合とは,ユークリッド空間の有限集合で,互いに異なる2点間のユークリッド距離の種類の個数がsであるのもをいう。これらの結果をまとめた論文「On the largest subsets avoiding the diameter of (0,±1)-vectors」は,組合せ論専門誌「Ars Math. Contemp.」への掲載が決まっている。 以上2点の論文は,ユークリッド空間または複素球面上の特別な有限集合の,アソシエーションスキームなどの代数的構造との関係性を明らかにするものであり,本研究の重要な成果であるといえる。
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Research Products
(9 results)