2015 Fiscal Year Annual Research Report
アーベル多様体のモジュライの有理点とその周辺に関する研究
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25800025
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| Research Institution | Tokyo Denki University |
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Principal Investigator |
新井 啓介 東京電機大学, 未来科学部, 准教授 (80422393)
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| Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2016-03-31
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| Keywords | 有理点 / 志村曲線 / ガロア表現 / アーベル多様体 |
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| Outline of Annual Research Achievements |
有理点問題は、多項式を用いて表される方程式の有理数解および固定された体における解を求めることと密接に関連しており、数論において古典的かつ基本的な重要課題である。一方、モジュライの有理点問題は、モジュライを定義する方程式の解を求めることに加えて、モジュライの有理点と対応する幾何学的な対象を分類するという意味合いもあり、数論幾何における最も重要な課題の１つである。
アーベル多様体から定まるガロア表現や、その中に現れる指標は、そのアーベル多様体の自己準同型環により強い制約を受ける。そのような指標の起こり得る可能性を、従来知られているよりも広い範囲で決定することに成功した。さらにその結果を用いて、レベル構造ありとなしの志村曲線の有理点を決定する方法を得た。また、レベル構造なしの志村曲線に関しては、有理点の非存在がコホモロジー的な観点からも理解できることを示した。具体的な数値例も得て、研究成果の可視化も進めることができた。
特に今年度は、CM体上定義された志村曲線が分類している高次元アーベル多様体のガロア表現に関する知見を得て、有理点を調べる手掛かりをつかんだ。
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