2015 Fiscal Year Research-status Report
Coarse幾何学におけるコンパクト化とその境界の位相構造
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25800035
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
嶺 幸太郎 東京大学, 数理(科)学研究科(研究院), 研究員 (90512525)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | 粗幾何 / Higson境界 / 粗空間 / 一様空間 / 擬等長 |
Outline of Annual Research Achievements |
距離空間の擬等長不変な性質を調べる粗い幾何学について位相空間論的な立場から研究している。今年度は特に粗空間の積におけるHigson境界について調べ、Higsonコンパクト化として実現できないコンパクト化の新しい例を得た。また、粗空間の積のHigsonコンパクト化が、もとのHigsonコンパクト化たちの積と一致するのは自明な場合に限ることが分かった。
昨年度までに得られている研究成果について様々な研究集会で講演し、今後の研究動向について議論した。とくに、ドゥブロヴニク大学(クロアチア)で行われた国際会議で発表を行った。
一様空間のC0構造に関する昨年度の研究成果について、論文を出版した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
当初予定していたホモトピー性と関連する課題については検討中である。また、共同研究の進展に遅れが生じている。 一方で、粗空間の積について得られた結果は、位相空間論のストーン・チェック境界に関する古典的理論との関連が示唆されており、今後の発展が期待される。
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Strategy for Future Research Activity |
共同研究の進展が遅れており、今後の出張の頻度を増やすことで、これを解決する。また、これまでの研究内容について再検討するとともに、研究成果を論文出版や学会発表を通して報告する。
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Causes of Carryover |
教育に関する業務が予想外に増えた影響で、当初予定していた研究集会への参加・共同研究のための出張をいくつか見送ったため。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
当初の計画より遅れた部分については、今年度の研究活動において補う。
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