2015 Fiscal Year Research-status Report
Knot theory and algebraic combinatorics
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25800037
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Research Institution | Tokyo Institute of Technology |
Principal Investigator |
KALMAN Tamas 東京工業大学, 理工学研究科, 准教授 (00534041)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | 低次元トポロジー / 結び目理論 / 代数組み合わせ論 |
Outline of Annual Research Achievements |
2015年度の研究成果として、まずAlexander Postnikov との新しいテーマである、「二部グラフの多項式不変量」についての共同研究がある。既にPostnikov教授とはこれまでの研究を通して討議を重ねてきたが、今回、新たに"abstract duality conjecture"の進化した新バージョンでの証明に取り組んだ。その内容は、二部グラフに誘導されるふたつのハイパーグラフの、いわゆるinterior polynomialが一致する、ということを示したものと説明できる。この成果は、当該研究者の今後の研究においても重要な分岐点となるであろう。今回、それが達成できたということは、研究全体の経過がおおむね順調であることをも意味している。Postnikov教授との一連の研究成果は、後に述べる通り、論文としてまとめ、既に投稿し、査読結果待ちの状況である。
2016年1月に東北大学、2016年3月にはコーネル大学で "Hypergraph polynomials"という題目で研究発表をし、研究も行った。その際に、東北大学の村上教授、コーネル大学のKarola Meszaros教授と長い間討議をし、更なる助言や示唆に富むコメントを得たとともに、彼らからは現在の研究が大変高く評価された。また、2015年度中にMITのAlexander Postnikov教授との30ページにも及ぶ共著論文("Root polytopes, Tutte polynomials, and a duality theorem for bipartite graphs")を提出した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
2015年度中に論文が受理され出版されたこと、他にも投稿直前の論文を数本抱えていることがその理由である。交代結び目についての考察は昨年度よりもさらに深化してきているので、今後発表される論文は分野にとって貴重な発見を含んでいると考えるからである。
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Strategy for Future Research Activity |
この先も、着実に証明に取り組み、成果は後れを取らないように論文としてまとめて、国際学術雑誌へ次々と投稿していく予定である。
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Causes of Carryover |
予定していた海外出張を学務の都合で見合わせたため、予算が余った。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
分野の第一人者との討議をするために、今年度は昨年度行えなかった海外出張を計画して、そこで予算を使う予定である。
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