2016 Fiscal Year Annual Research Report
Kahler-Einstein metrics and birational geometry
Project/Area Number |
25800050
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Research Institution | Fukuoka University |
Principal Investigator |
佐野 友二 福岡大学, 理学部, 教授 (00399792)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | ケーラーアインシュタイン計量 / トーリックファノ多様体 / 端的ケーラー計量 / balanced 計量 |
Outline of Annual Research Achievements |
以下の2つの研究を行い結果を得た. (1) 反標準束で偏極されたトーリック・ファノ多様体がケーラー・アインシュタイン計量を持つことと,運動量写像の像による多面体の重心が原点であることが同値であることが知られている(二木,満渕,Wang-Zhu).一方で,ケーラー・アインシュタイン計量が存在することと多様体が K 安定であることが最近になり示された(Chen-Donaldson-Sun, Tian).よって K 安定性は運動量写像の像の重心が原点であることと同値である.トーリック・ファノ多様体は反射的多面体という特別な多面体に対応しており,運動量写像の像はその極双対多面体(ファノ多面体)と同等の情報を持っている.研究代表者は,運動量写像の像の重心の極双対に相当すると予想されるファノ多面体の不変量を導入し,多様体のピカール数が小さいという仮定のもと,重心が原点であれば新たな不変量が証明することを示した. (2) ケーラー・アインシュタイン計量の一般化である Calabi の端的ケーラー計量を満渕が導入した相対 balanced 計量を用いて量子化を行った(Carl Tipler 氏との共同研究).特に先行結果である Donaldson の運動量写像を用いた balanced 計量の特徴付けを相対 balanced 計量の場合に拡張した.具体的には 相対 balanced 計量が Donaldson の運動量写像を自己同型写像でツイストした運動量写像の零点として特徴付けられることを示し, Donaldson の議論を直接拡張できることを示した.相対 blanced 計量は満渕氏により幾何学的不変式論の観点から研究が進められていたが,本結果では相対 balanced 計量に対して微分幾何的なアプローチを与えることができた.
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Research Products
(4 results)