2013 Fiscal Year Research-status Report
離散調和体積を利用したリーマン面のモジュライ空間の局所的な構造の解析
Project/Area Number |
25800053
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Research Category |
Grant-in-Aid for Young Scientists (B)
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Research Institution | Kisarazu National College of Technology |
Principal Investigator |
田所 勇樹 木更津工業高等専門学校, その他部局等, 准教授 (10435414)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2016-03-31
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Keywords | リーマン面 / モジュライ空間 / 調和体積 / 周期行列 / 反復積分 |
Research Abstract |
リーマン面のモジュライ空間とは,閉リーマン面,つまりコンパクトな複素1次元多様体を双正則同型により同一視した空間である.本研究の目的は,リーマン面のモジュライ空間の局所的構造を定量的に理解することである.そのための道具として,古典的に知られているリーマン面の周期行列,および,Chenの反復積分を用いて定義されるリーマン面の調和体積を用いる.これらは複素構造のみに依存する不変量であり,そのふるまいを調べたい. 本年度は具体的なリーマン面の周期行列および調和体積を導出した.前者においては,ある超楕円曲線の周期行列に関する新たな表示を得た.この内容をまとめた論文は投稿中である.後者においては,ある超楕円曲線の点付き調和体積を正則自己同型写像を利用して得ることができた.これをきっかけにして一般化できることが期待される. 離散リーマン面に関する情報を集め,関連する事項を学習した. 国内の研究集会等に参加し研究者と議論を交わした.2つの国内研究集会で長楕円曲線の周期行列に関する講演を行った.本研究を進めるためにRiemann面,トポロジー,複素解析に関連する書籍を適宜購入した.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
離散リーマン面に関する技術の習得が遅れているため.
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Strategy for Future Research Activity |
離散リーマン面の適切な具体例をみつけ,周期行列および調和体積を導出する.
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
研究の遂行状況から研究集会の参加・発表および図書の購入を次年度以降に延期したため. 本年度使用予定だったものを次年度のものと合わせて使用する.
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Research Products
(3 results)