2014 Fiscal Year Research-status Report
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25800065
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Research Institution | Osaka Kyoiku University |
Principal Investigator |
岡安 類 大阪教育大学, 教育学部, 准教授 (70362746)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | von Neumann algebra / Haagerup property |
Outline of Annual Research Achievements |
von Neumann 環の Haagerup approximation property について研究を行った。有限の von Neumann 環における Haagerup approximation property は古くから研究されていたが、これまで一般の von Neumann 環における定義がされれいなかった。近年、量子群においても定義と諸性質が通常の群の場合と同様であることがわかってきた。これを受けて、一般の von Neumann 環における定義を戸松玲治(北海道大学)との共同研究により与えることができた。これとほぼ同時にCaspersとSkalskiは別のアプローチによる定義を与えた。しかしそれから間もなく両者は完全に一致していることも4人での共同研究により明らかになった。更にこの同値性の証明を戸松玲治との共同研究でより簡単に与えることに成功した。同時にHaagerupの非可換Lp空間を用いた定義を与え、今までのものと同値であることも証明した。一般の von Neumann 環における Haagerup approximation property を定義したことにより、一般の局所コンパクト群の群としての性質と対応する群 von Neumann 環の環としての性質の関係を明らかにすることが次の問題であった。しかし戸松玲治と小沢登高(京都大学)との共同研究において、明らかにすることができた。これには群の表現論的な定義のアナロジーである双加群を用いた定義を導入し、これを用いて局所コンパクト群よりも一般の量子群においても期待された結果を得ることができた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
Haagerup approximation property の2つのアプローチの同値性のシンプルな証明方法、双加群を用いた3つ目のアプローチ及び局所コンパクト群との関係と当初の目標をすべてクリアすることができた。さらにはより一般の局所コンパクト量子群においても証明に成功した。
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Strategy for Future Research Activity |
例年通り研究集会に参加し、自分の結果を発表すると共に最新の研究動向について参加者らとの情報交換を行う予定である。
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