2015 Fiscal Year Research-status Report
Project/Area Number |
25800069
|
Research Institution | Osaka City University |
Principal Investigator |
岩渕 司 大阪市立大学, 大学院理学研究科, 准教授 (40634697)
|
Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2017-03-31
|
Keywords | Besov空間 / 時間大域解 / 漸近挙動 |
Outline of Annual Research Achievements |
シュレディンガー作用素の関数の有界性を、開集合上で示すことができたと考えている。全空間の場合はフーリエ変換を用いて比較的基本的な方法で有界性を示すことができるが、一般領域上ではその様な変換は知られていないと思われる。本研究ではディリクレラプラシアンに対してスペクトル分解を基に有界性を証明できたと考えている。またその有界性を表す不等式を応用し、開集合上のBesov空間論の構築を目指して研究した。 Hamilton-Jacobi方程式について、分数べきラプラシアンを考え、小さい初期値に対する時間大域解の存在、漸近挙動を明らかすることを目指して研究し一定の結果を得た。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
当初は開集合上のBesov空間論を構築することは難しいと考えていたが、シュレディンガー作用素に対する有界性の研究をすることで良い方針が見つかったと考えている。これにより一般領域における偏微分方程式の研究を進める土台ができたと考えているため。
|
Strategy for Future Research Activity |
これまでに引き続きNavier-Stokes方程式に対する適切性および非適切性の研究、コリオリ項付きのNavier-Stokes方程式に対してはトーラス上における考察を目指している。Besov空間論についてはある程度の指針ができたと考えているため昨年度までの結果を土台にして、偏微分方程式への応用を視野に入れて発展作用素の線形評価式などの重要な評価式を導出していきたい。また、各種研究集会に参加し研究成果の発表あるいは偏微分方程式に関する情報取集を継続して行う。
|
Causes of Carryover |
当初の計画よりも旅費支出が少なくて済んだため。予定していた図書購入等を次年度に延期したため。
|
Expenditure Plan for Carryover Budget |
解析学関連図書の購入のために使用する。また、共同研究および研究成果を行う際の旅費の一部として使用する。
|