2015 Fiscal Year Annual Research Report
すばる超広視野撮像カメラ(HSC)で探るアンドロメダ銀河ハローの構造と形成
Project/Area Number |
25800098
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
田中 幹人 東北大学, 学際科学フロンティア研究所, 助教 (80572057)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2016-03-31
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Keywords | 銀河考古学 / 光学赤外線天文学 / 銀河形成 / 宇宙物理 / アンドロメダ銀河 / すばる望遠鏡 / Hyper Suprime-Cam / 近傍銀河 |
Outline of Annual Research Achievements |
M31ハローの広域をすばる望遠鏡Hyper Suprime-Cam(HSC)を用いて観測するインテンシブプログラム(PI:千葉柾司)が採択され,2015年10月に観測を行った.観測に割り当てられた時間は6晩でそのうち半分程度は悪天候によって観測できなかった.しかし,かねてより準備を進めてきたHSC用のNB515狭帯域フィルターを使用した観測が成功し,最低限のデータを取得することができた.取得できたデータに対して,HSCパイプラインを用いて一次処理を行い,PyRAFで測光解析を行った.作成した測光カタログから二色図を作成し,汚染源として混在するM31より前景にある銀河系の主系列星から,M31固有の赤色巨星を効率よく分離する手法を開発した.その結果,将来的に計画しているすばる望遠鏡のPrime Focus Spectrographを用いたM31の大規模な分光サーベイのための分光ターゲットを絞る土台ができた. また,別途HSCプロポーザルが採択され,研究を進めていた銀河群NGC4631-NGC4656の昨年度より良質な観測データを得ることができた.銀河本体のスカイ引きの方法を改良し,既にNGC4631の周辺部に発見していた矮小銀河に加え,恒星ストリームも発見することができた.
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