自然地震データと物理モデルを用いた広い速度レンジでの摩擦特性の推定

2013 Fiscal Year Research-status Report

• Project/Area Number: 25800253
• Research Category: Grant-in-Aid for Young Scientists (B)
• Research Institution: National Institute of Advanced Industrial Science and Technology
• Principal Investigator: 安藤 亮輔 独立行政法人産業技術総合研究所, 活断層・火山研究部門, 主任研究員 (10455256)
• Project Period (FY): 2013-04-01 – 2017-03-31
• Keywords: 地震破壊 / 超巨大地震 / 摩擦 / レオロジー / スロー地震

Research Abstract

東北地方太平洋沖地震の観測結果等にもとづいて，従来，断層上の定常的に非地震的に滑る摩擦特性を持つと解釈されていた領域でも，地震時に大きく滑る可能性があるとの指摘が多くされている．このような可能性は，大地震の発生を理解し予測するのに極めて重要な問題だが，直接的な検証はまだ行われていない．本研究では，観測データと物理モデルにより，この問題の検証を行うことを目的にしている．
2013年度は，研究代表者が，所属する独立行政法人産業技術総合研究所において担当業務の変更があり、当初予定どおりのエフォートを割くことができず当初計画通りに研究を実施することができなかったため，当初計画通り研究を実施する事が出来なかった．当初の年次計画では，協力研究者からの解析データの入手と整理を行うこととしていた．しかしながら，上記の制約のため，研究に用いる滑りインバージョン結果を入手するところまでは完了することが出来たが，データの整理を行うことができなかった．2013年度に実施予定であった内容については，2014年度に当初の年次計画の内容と合わせて行うことで遂行可能であると考えている．すなわち，当初計画において2014年度は，観測データから断層の摩擦特性を推定するための計算コードの開発を行うことにしていたが，データ整理とコード開発を平行して遂行するように，計画を変更する．それにより，十分当初目的を達成できると考えられる．

Current Status of Research Progress

4: Progress in research has been delayed.

Reason

2013年度は，所属する産業技術総合研究所において担当業務の変更があり、当初予定どおりのエフォートを割くことができず当初計画通りに研究を実施することができなかった．そのため協力者からのデータの入手は行うことができたが，それらを予定通り整理できなかった．従って，当初計画からは遅れている．

Strategy for Future Research Activity

2014年度には担当業務の変更により研究部門に復帰したため，十分にエフォートを割ける見込である．前年度には，データの入手とともに，データを本研究の目的のために整理することとしていた．データ整理として，協力者から提供を受けた滑りインバージョン結果を，本研究で定義する断層面上での滑り速度の時間発展として焼き直しを行う必要があった．2014年度では，当初計画においては，観測データから応力変化を計算するための計算コードの開発を行うことにしていたが，データ整理とコード開発を平行して遂行するように，計画を変更する．それにより，十分当初目的を達成できると考えられる．

Expenditure Plans for the Next FY Research Funding

2013年度は，担当業務の変更があったため十分なエフォートを割くことが出来ず予定通り遂行することが出来なかった．よって，直接経費については予算使用することができずに，2014年度に使用することとした．
2014年度には，当初2014年度に予定していた使用項目に加えて，2013年度に予定していたパーソナルコンピュータ一式の購入，また実施予定だった研究打ち合わせ等のための旅費として，予算使用する．