2015 Fiscal Year Annual Research Report
ブロッキングに先行するストームトラック変動の解明:メカニズムと予測可能性
Project/Area Number |
25800267
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Research Institution | Japan Agency for Marine-Earth Science and Technology |
Principal Investigator |
山崎 哲 国立研究開発法人海洋研究開発機構, アプリケーションラボ, 研究員 (20633887)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2016-03-31
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Keywords | ブロッキング / ストームトラック / 予測可能性 / アンサンブル予報 |
Outline of Annual Research Achievements |
ブロッキングとストームトラックの予測可能性について,事例解析でその関係を詳細に調査した.自身が開発・運営に関わっているアンサンブル大気再解析ALERA2 (AFES-LETKF experimental ensemble reanalysis 2)を用いてアンサンブル予報実験を行い,ブロッキングの予測可能性変動とそれに関係するストームトラック変動との関係を明らかにした:ブロッキングの予測可能性が高いときには,ブロッキングとストームトラックとの相互作用が強く,逆に低いときにはその相互作用が弱くなっているという結果を得ることができた.また,ブロッキングの予測可能性が下がる際には,ブロッキングの西側に強力な温帯低気圧が発生しており,この低気圧の予測がブロッキングの予測の可否に関係しているかもしれないことが示唆された.さらに,ブロッキングの発生が北半球全体の予測可能性に影響を与え得る結果が見られた.これらの点については,新たな研究テーマとして今後も発展させていく予定である. アンサンブル予報を駆使したブロッキングの予測可能性研究を行うことで,ブロッキングや中高緯度の大規模・総観規模システムの予測精度向上のための基礎的研究を十分に遂行することができた.これにより,数値天気予報や季節予報のためのアンサンブル予報技術に役立つ結果をいくつか得ることができた.
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Research Products
(15 results)