2017 Fiscal Year Annual Research Report
Observing partial melting of rocks by x-ray phase-contrast imaging
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25800295
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Research Institution | Hiroshima University |
Principal Investigator |
佐藤 友子 広島大学, 理学研究科, 准教授 (80553106)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2018-03-31
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Keywords | X線位相イメージング / 小角散乱コントラスト |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究の目的は、X線位相イメージング法を岩石試料に適用し、岩石の融解現象の高温下その場・三次元・時間分解観察を可能にすることで、部分溶融したメルトの挙動を明らかにすることである。本年度も昨年度に引き続き、小角散乱コントラスト(ビジビリティコントラスト)が岩石試料に生じる条件等、コントラストの発生要因に関する理解を深めることを目的に、密閉容器に封入した密度不均質が存在する試料や、密度・応力不均質が存在すると考えられる高圧回収試料などについて小角散乱測定を実施した。その結果、偏差応力下にさらされた後に回収されたシリカガラスは、極小角領域に、受けた偏差応力の方向に対応するような非常に強い異方的な散乱を示すことが分かった。また、水・ケイ酸塩流体に由来する小角散乱のプロファイルは、流体が一様であるように見えても、水・ケイ酸塩の量比によって形状や散乱強度が大きく異なり、試料中の不均質さを見積もるのに用いられること可能であることが示唆された。これらのことから、小角散乱コントラスト像は、岩石中のメルトの存在形態を明らかにするだけでなく、その不均質性等の情報も含むことが示唆される。 本研究で明らかになったことをまとめる。X線Talbot干渉計を用いた岩石試料の縞走査法によるX線CT測定から得られるX線吸収像・位相シフト像・ビジビリティコントラスト像のうち、特にビジビリティコントラスト(小角散乱コントラスト)像について、粒界の構造を反映する明瞭なシグナルが見られることが明らかになった。これは、解像できないスケールの位相の大きな段差が存在することによって生じており、メルトの存在形態や挙動の観察に有用であると考えられる。
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[Journal Article] Dynamic fracture of tantalum under extreme tensile stress2017
Author(s)
Albertazzi Bruno,Ozaki Norimasa,Zhakhovsky Vasily,Faenov Anatoly,Habara Hideaki,Harmand Marion,Hartley Nicholas,Ilnitsky Denis,Inogamov Nail,Inubushi Yuichi,Ishikawa Tetsuya,Katayama Tetsuo,Koyama Takahisa,Koenig Michel,Krygier Andrew,Matsuoka Takeshi,Matsuyama Satoshi,McBride Emma, Tomoko Sato et al.
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Journal Title
Science Advances
Volume: 3
Pages: e1602705
DOI
Peer Reviewed / Open Access / Int'l Joint Research
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