2014 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
25800309
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Research Institution | National Institute of Advanced Industrial Science and Technology |
Principal Investigator |
金 載浩 独立行政法人産業技術総合研究所, 電子光技術研究部門, 主任研究員 (30376595)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2015-03-31
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Keywords | グラフェン / カーボンナノ材料 / 大気圧プラズマ / プラズマCVD / マイクロ波プラズマ |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究では、大気圧低温プラズマ技術を用いることにより、革新的グラフェン生成用CVD(Chemical Vapor Deposition)法に関する基盤技術を確立することを目的としている。平成26年度は、前年度に開発した大気圧マイクロ波プラズマ源における放電特性の解明、及びグラフェン合成に最適なCVD条件の探索を行った。 前年度に開発した大気圧マイクロ波プラズマ源は、基板とノズルとの距離に依存して放電モードが変化して、CVD中にプラズマが不安定になる問題があった。マイクロストリップ線路とガス流路の構造を変えて、マイクロ波電界によりプラズマが強く励起される領域を制御することにより、この問題が解決できることを確認した。カーボン系反応ガス(例えば、Ar/H2/CH4混合ガス)に対しても、自己着火し、安定に維持できるプラズマの生成が可能になった。次に、分光測定法を用いて、プラズマ内におけるガス温度の評価を行い、大気圧においても非熱平衡プラズマが生成できることを確認した。また、高密度のカーボン系ラジカルを安定に生成することが確認された。マイクロストリップ線路技術を元に製作したマイクロ波プラズマ源が、カーボン材料合成の低温CVD用プラズマ源として、最適な放電特性を有していることを示すことができた。銅箔を基板とし、プラズマ源を簡易容器内に設けて、雰囲気ガスを制御した準大気圧下でCVD実験を行い、グラフェン膜の合成に成功した。今後、グラフェン膜の革新的量産技術へ発展が期待できる。
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Research Products
(11 results)