2015 Fiscal Year Annual Research Report
ポリフェニルアセチレン膜の光環化反応によるスマート超分子自立膜の創製
| Project/Area Number |
25810068
|
|---|
| Research Institution | Kitami Institute of Technology |
|---|
Principal Investigator |
浪越 毅 北見工業大学, 工学部, 助教 (30452072)
|
|---|
| Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2016-03-31
|
| Keywords | ポリフェニルアセチレン / 光環化反応 / 超分子膜 / ポリビニルエーテル |
|---|
| Outline of Annual Research Achievements |
本研究は申請者が見出したポリフェニルアセチレン膜の光環化反応による超分子自立膜の調製法をさらに展開させ、これまでに例のない刺激応答性超分子自立膜の創製とその応用の検討をすることを目的としている。
これまで前駆体ポリマーの側鎖置換基Rに長鎖アルキル基（ドデシル基）を用いていたが、本研究課題において、感熱応答性基としてポリビニルエーテルをグラフト化することを検討してきた。そこでさらに、ビニルエーテル基を側鎖に持った前駆体モノマーの合成を検討し前駆体ポリマーであるポリフェニルアセチレンを重合後に、後重合としてビニルエーテルのカチオン重合を検討した。
前駆体モノマーの合成後、ロジウム触媒とキラルアミンによるらせん選択重合を行い、CDスペクトルにより前駆体ポリマーである片巻きらせんポリフェニルアセチレンが得られたことを確認した。さらに、この前駆体ポリマーの後重合の検討を行った結果、前駆体ポリマーの溶解性が低く、後重合度の評価に居たらなかったもののカチオン重合の進行がIR測定によって確認された。
さらに前駆体コポリマーの気体透過測定を行ったところ、コポリマーの分離性(PO2 / PN2)が3.17であり、これまで報告しているビニルエーテルを含まない類似の前駆体ポリマー膜の酸素透過係数(PO2)＝141 barrer、分離性(PO2 / PN2)＝2.61より高い値を示したことから、より酸素分離性が高いポリマーが得られた。さらにこれらの、前駆体ポリマーおよび コポリマーはSCAT反応が進行し超分子膜が調整可能であった。
|
Research Products
(2 results)
