2016 Fiscal Year Annual Research Report
Development of cancer and Alzheimer's disease diagnostic methods by fluorescence monitaring repeat structures
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25810090
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Research Institution | Fukuoka University |
Principal Investigator |
糸山 美紀 福岡大学, 薬学部, 助教 (60549690)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | 蛍光モニタリング / 繰り返し構造 / 蛍光試薬 / ピレン試薬 |
Outline of Annual Research Achievements |
繰り返し構造をモニタリングするための蛍光標識試薬を合成した。 これまでに様々な市販の多環系蛍光標識色素を用いてタンパク質やポリアミノ化合物の標識を行ってきたが、多環系蛍光標識色素は含水溶媒中では非常に析出しやすく、タンパク質を含む生体試料分析において、タンパク質は凝集し、試薬が析出するといった問題点が常にあった。また、少量でも水を含むと、蛍光標識反応には高温での長時間加熱が必要で生体試料分析には適していなかった。本研究では、多環系蛍光色素が複数個標識されたときに、励起二量体を形成し、単量体のときの蛍光よりも長波長シフトしたエキシマー蛍光を発するという原理を用いて繰り返し構造をモニターするが、ピレンは最も効率的にエキシマー蛍光を発することが知られており、蛍光色素骨格にはピレンを選択した。また、市販のピレン試薬のうち、ピレン環から炭素鎖が3~5個含まれて解離性反応基を持つものは、純度が低く入手困難で、生体試料分析に最適なエキシマー蛍光試薬を見つけることはできなかった、。 そこで本年度は、含水溶媒中でも溶解し、容易にイオン化し、混合するだけで反応するようなプラスにチャージするピレン試薬と、マイナスにチャージする試薬の合成を試みた。 常にプラスにチャージするような陰イオン標識型ピレン試薬は生成が困難であった。常にマイナスにチャージするような型の陽イオン標識型ピレン蛍光試薬を合成および生成に成功した。含水率50%の有機溶媒でも容易に溶解し、イオンペアを形成することで容易に標識が可能になった。しかし、標識時に蛍光が長波長シフトしないため、更なる条件検討が必要である。
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Research Products
(4 results)