2014 Fiscal Year Annual Research Report
渦鞭毛藻の生産する巨大分子の構造解析研究・巨大分子の機能解明へ向けて
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25810096
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| Research Institution | Gifu University |
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Principal Investigator |
犬塚 俊康 岐阜大学, 生命科学総合研究支援センター, 助教 (50467271)
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| Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2015-03-31
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| Keywords | 渦鞭毛藻 / 巨大分子 / ポリオール / NMR / 質量分析 / 構造解析 / 分解反応 |
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| Outline of Annual Research Achievements |
渦鞭毛藻は、生物活性物質が数多く見出されてきた重要な探索源である。特に、長い炭素鎖骨格が高度に酸素官能基化された化合物が数多く見出されており、その構造や生物活性に注目が集まっている。本課題では、渦鞭毛藻Amphidiniumの一種が産生する分子量5000を超える巨大な化合物を単離し、その構造を決定することを目的として研究を行った。
本課題の対象化合物は、渦鞭毛藻を培養した海水培地を各種クロマトグラフィーによる分離を行うことで単離した。その構造を決定するため、まず、高感度プローブによる二次元NMR測定を行った。その解析から、巨大分子の一方の末端構造を含む、分子の半分程度の断片的な部分構造情報を得ることができた。また、同じ渦鞭毛藻から単離される化合物アンディジェノールAと共通の部分構造を持つことも推定された。次いで、ESI-MS/MS分析を含む質量分析を行った。その結果、この巨大分子は一つ以上の硫酸基を持つこと、アンディジェノールAと共通の部分構造は一部分のみであることが示唆された。さらに、巨大分子を分解反応により断片化した。エチレン雰囲気下グラブス触媒による化学分解を行ったところ、一つの分子断片を得ることができたが、反応生成物は非常に複雑でその他の部分構造を持つ断片を単離することはできなかった。グラブス触媒のみを用いて分子内の特定箇所のみを開裂する反応を行った場合にも、複雑な混合物が生成するのみであった。
一方、化合物の単離過程で、新規アンディジェノール類縁化合物をさらに6つ見出し、そのうちの2つの構造を決定することができた。これらの化合物はアンディジェノールAと共通部分構造を持つため、新たな化合物から目的化合物の構造情報が得られる可能性がある。また、本課題の最終目的である巨大分子の機能解明へ向けて、構造活性相関研究を行うための有用な対照化合物を得たことになる。
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Research Products
(3 results)
