2015 Fiscal Year Annual Research Report
機能性トライボテクスチャ設計のための確率過程モデリングに関する研究
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25820029
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Research Institution | Iwate University |
Principal Investigator |
内舘 道正 岩手大学, 工学部, 助教 (30422067)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2016-03-31
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Keywords | 表面性状 |
Outline of Annual Research Achievements |
本年度は,確率過程モデルによって生成された表面に対して,表面性状パラメータの評価と境界要素法を用いた接触解析を実施し,その有効性を検討した.生成モデルとして,相関距離とべき乗係数をそれぞれ10水準,5水準変化させて生成された,50の等方性のデータを用いた.データ点数はX, Y方向(面内方向)にそれぞれ512点,データのピッチはX, Y方向に1um,高さ分布は二乗平均平方根粗さ1umの正規分布である.接触解析ではBoussinesqの点荷重による表面変位の式を用い,ヤング率は200GPa, ポアソン比0.3,接触面圧は38~380MPaで6水準とした.表面性状の評価の結果,べき乗係数が大きいほど粗さの平均傾斜,及び,展開面積率が小さくなることがわかった.これは,べき乗係数が小さいほど短波長成分が多く重畳するためである.接触解析の結果としては,いずれのモデル表面についても,接触面積率は面圧に比例することが示され,接触点密度については面圧の0.73~0.88乗に比例することが示された.局部面圧については面圧にほとんど依存しないという結果が得られ,GWモデル等で示されている傾向と一致した.また,べき乗係数が小さいほど接触突起密度が高くなること,接触面積率が小さくなることがわかった.接触の過酷度を示す塑性指数については,粗さの平均傾斜を用いる方が突起先端半径と突起高さの標準偏差を用いる方法よりも良い結果を示した.さらに,CVTプリー表面についての解析も実施し,突起密度のパラメータとしての有効性を確認した.
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Research Products
(3 results)