2014 Fiscal Year Annual Research Report
低温プラズマを利用した高圧希薄・希釈予混合気の着火制御
Project/Area Number |
25820056
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Research Institution | Chiba University |
Principal Investigator |
窪山 達也 千葉大学, 工学(系)研究科(研究院), 准教授 (80578831)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2015-03-31
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Keywords | 内燃機関 / 点火 / 低温プラズマ / 非平衡プラズマ / 希薄燃焼 |
Outline of Annual Research Achievements |
都市ガスを燃料とした火花点火機関に低温プラズマ繰り返し放電点火システムを適用し,低温プラズマ放電が希薄燃焼限界に及ぼす影響を調査した結果,従来の自動車用点火システム(CIC)の約半分の投入エネルギーで同等の希薄限界を得ることができた.また,投入エネルギーをCICとほぼ等しくしたとき,希薄限界を向上することができた.さらに,パルス周波数が希薄限界に影響を及ぼし,パルス周期125μs近傍で 最も限界が向上する可能性があることを示した. 次に,低温プラズマ繰り返し放電点火の効果を都市ガス燃料と比較するためにガソリン・エタノール混合ガソリンを燃料として同様に試験を行った.この結果,希薄限界は都市ガスが最も薄く,次いでE85,E10,ガソリンという順となり,オクタン価が高い燃料ほど希薄限界の拡大効果が高いことがわかった.CICと比較すると,PPIでは燃料種により希薄限界が大きく異なった.このことは,低温プラズマ放電点火の着火促進機構が,活性ラジカル生成による酸化反応の促進であることを示唆している.そこで,PPIによりOラジカルが生成すると仮定し,燃料種別に着火遅れの計算を行った結果,CH4,E85ではOラジカルによる着火遅れの短縮効果が大きくなった.PPIは,ガス燃料およびエタノール燃料を用いたエンジンの希薄限界向上に有効であると考えられる.
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