2014 Fiscal Year Annual Research Report
超流動ヘリウムの機能性流体としての医療分野への応用とマイクロ熱流動機構の解明
Project/Area Number |
25820071
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Research Institution | Akita National College of Technology |
Principal Investigator |
野澤 正和 秋田工業高等専門学校, その他部局等, 准教授 (60447183)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2015-03-31
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Keywords | 極低温流体 / 狭小流路 / 伝熱・流動特性 |
Outline of Annual Research Achievements |
平成26年度は、クライオプローブを模擬した、同心二重円管構造の流路を用いて、液体窒素を流動させた場合の伝熱・流動特性を明らかにした。特に、流路の断面積が狭小となった場合に発生する、周期的な圧力変動と伝熱特性との関係について考察を行った。当初、つくば市の高エネルギー加速器研究機構内で、液体ヘリウムによる実験を計画していたが、実験期間の調整が難しかったため、秋田高専内での、液体窒素を用いた実験に焦点を当て、極低温流体が狭小流路を流動する際の、伝熱・流動特性を明らかにした。 本実験装置では、液体窒素流動時に、圧力変動測定を実施した。その圧力データに高速フーリエ変換(FFT)解析を行い、液体窒素流動時の圧力振動について明らかにした。結果としては、流量が比較的低く、流路内の状態が気液二相流の場合は、約180 Hzに圧力振動のピークが観測された。一方、流量が高くなり、液体窒素単相の流れになると、気液二相流で観測された圧力振動のピークは消失した。よって、この180 Hzの振動は、気泡の発生に起因するものであることが分かった。これらの圧力振動の結果と熱伝達率の傾向を比較すると、圧力変動のピークの有無と熱伝達率の変化に相関があることを確認できた。また、外部からの熱侵入の有無による変化については、熱侵入を模擬した場合では、圧力変動が断続的に大きくなる時間が長くなることが分かった。流路に侵入した熱が液体窒素を蒸発させ、その際の挙動が圧力変動の計測結果に表れたことが確認できた。
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