2014 Fiscal Year Annual Research Report
スパッタエピタキシー法を用いた歪GeSn系チャネル素子の開発
Project/Area Number |
25820121
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Research Institution | Tokyo University of Agriculture and Technology |
Principal Investigator |
塚本 貴広 東京農工大学, 工学(系)研究科(研究院), 助教 (50640942)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2015-03-31
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Keywords | GeSn / スパッタエピタキシー |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究では、スパッタエピタキシー法を用いた歪GeSn系チャネル素子の開発を試みた。26年度においては、高品質な歪GeSnチャネル層の形成に向けた高品質でSn組成比の高いGeSn薄膜の結晶成長技術の開発に取り組んだ。以下に研究実績の概要を示す。 1.Sn析出の挙動の解明 本研究では、結晶性が優れたSn組成比の高いGeSn薄膜の結晶成長の実現に向けて、Sn析出の挙動の解明に取り組んだ。GeSnは電子デバイス・光デバイスへの応用が注目されている材料であるが、Snが析出してしまうことが課題であり、低温成長のため結晶性が低く、デバイス特性の向上を阻害していた。そこで、Sn析出の挙動の解明に取り組むことにより、結晶性の優れたSn組成比の高いGeSn薄膜の結晶成長における技術的指針の確立を試みた。結果として、Sn析出の挙動を明らかにし、成膜中における原子の表面拡散の抑制が効果的であることを明らかにした。 2.Sn組成比の高い結晶性の優れたGeSn薄膜の結晶成長技術の開発 本研究では、Sn析出の挙動の解明の結果を受けて、結晶性が優れたSn組成比の高いGeSn薄膜の結晶成長に取り組んだ。ここでは、成膜中における原子の表面拡散の抑制として、成膜速度の向上による表面拡散の抑制に取り組んだ。結果として、成膜速度を従来の成膜速度より2-10倍に高くすることにより、Sn析出せずに比較的高温でGeSnを成膜することに成功し、他の文献値より優れた結晶性を有するGeSnの結晶成長を実現した。さらに、11.5%と比較的高いSn組成比を実現している。
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Research Products
(8 results)