2017 Fiscal Year Annual Research Report
Reliable Autonomous Distributed Cooperative Control by Cyber-Physical Systems Approach
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25820180
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
林 直樹 大阪大学, 工学研究科, 助教 (80637752)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2018-03-31
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Keywords | マルチエージェントシステム / 協調制御 / 分散最適化 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究の目的は、物理制約や情報通信制約を考慮した高信頼な自律分散協調制御法を確立することである。平成29年度は複数のエージェントから構成されるマルチエージェントシステムを対象とし、各エージェントが他のエージェントとの通信を行うことでシステム全体としての最適解を分散的に推定する合意制御に基づく分散最適化に関する基礎研究を行った。一般的な離散時間の分散最適化アルゴリズムでは、一定のサンプリング周期で他のエージェントと通信を行う。しかし、時間駆動型通信では他のエージェントとの状態の差が小さい時など、通信が必要ではない場合においてもサンプリング周期毎に通信が行われ、不必要に電力やネットワーク帯域を消費してしまう。本研究で対象とするようなマルチエージェントシステムでは、ネットワークの輻輳の観点からもできる限りエージェント間の通信の回数は抑えることが望ましい。そこで、本研究ではエージェント間の状態の差があるしきい値を超えたときのみ他のエージェントと通信を行う事象駆動型通信による分散最適化アルゴリズムについて考察した。特に、各エージェントのローカルな目的関数の和を共通の変数で最小化する最適化問題を考え、エージェント間の通信が時不変の連結グラフで表される場合を対象とした。そして、最適解への合意を促す合意アルゴリズムの項と自身のローカルな目的関数を最適化する項からなる合意制御法に基づく事象駆動型分散最適化アルゴリズムを提案した。また、数値実験を通し、提案アルゴリズムによりエージェントが通信回数を削減しつつ分散的に最適化問題を解けることを示した。
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Research Products
(12 results)