2014 Fiscal Year Research-status Report
自律的な環境適応能力実現のための行動原理の解明とその実現
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25820185
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Research Institution | Osaka Prefecture University |
Principal Investigator |
金田 さやか 大阪府立大学, 工学(系)研究科(研究院), 助教 (60605567)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | 姿勢推定 / 位置同定 / 自律的状態推定 / 気圧高度 / 屋内 / 飛行ロボット |
Outline of Annual Research Achievements |
屋内における自律飛行技術の確立のため,GPSセンサに依存しない状態推定技術の確立を試みた.まず,気圧センサがロータ回転にともない発生する風の影響の有無を確認し,次に気圧高度の推定モデルを確立した.また,光学流動を用いた状態推定を行った.さらに,ライダー(光学距離計測器)の追加により,高度推定精度の向上を試みた. 一方で,外乱に強いヘリコプタの飛行制御を実現するために,Tacit Learningの適用を検討した.Tacit Learningは環境変動のみを入力として,一定の状態を維持する学習機構かつ制御機構である.ロボット環境の変動に対して,制御器の変更なくロバストに適応できる点が特徴である.Tacit Learningはこれまでに,モータの制御にしか適用されてこなかった.ヘリコプタの姿勢安定に適用することで,風環境に変動があった場合にも,風に受動的に流され,「墜ちない」挙動を実現することを目指している.この制御器適用のために,数値シミュレータの実装を行った.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
初年度に産前産後休暇および育児休暇を取得し,5ヶ月にわたり研究できない状態にあった.このため,当初の予定より進捗状況はやや遅れている.
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Strategy for Future Research Activity |
引き続き,屋内における状態推定の確立を行う.実機により,3次元情報の収集を行い,実測誤差について検証を行う.また,風環境に対してロバストな飛行制御を実現するため,Tacit Learningの適用を続ける.数値実験により,制御性能を確認し,実機による検証を行う.
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Causes of Carryover |
研究期間始めに取得した産休・育休にともない,当初の研究計画から少し遅れている.このため,3次元の環境地図生成のために購入を予定していた距離計測器の購入を見送った.また,研究成果報告も当初の予定より遅れており,旅費が発生していない.
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
次年度に距離計測器を購入する.国内2件,国際学会1件の発表を次年度に予定している.
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